コンサート出撃予定090917→行きましたが
非常に久しぶりなのですが、TAKUYA&YOSHIOでコンサートを観に行こうと計画しています。
9/17(つまり本日)の渋谷クラシックスで行われる山下topo洋平氏のコンサートです。
ケーナを元にした音楽展開を考える際に、避けて通れない重要パフォーマーだとは以前から思っています。
なかなか機会がなかったのですが、互いに急用が入らなければぜひ伺おうと思っています(あと、出入り禁止でなければ)
いらっしゃる方がいらっしゃるようでしたら、宜しくお願い申し上げます。
→行きました。TAKUYA&YOSHIOでコンサートに乗り込んだのは久しぶりです。
この日昼は、「島の恵みと食らえ」(03-6415-4527 )で海鮮丼。かなり美味だがボリュームがもうひとつ。
山下topo洋平氏とピアノの人の曲が半々、すべてオリジナルというのは評価すべきでしょう。また山下氏の抜群のケーナ旋律展開能力は健在で、今回の曲でも「パストラル」という曲では指動作に逃げない、速めながらしっかりした展開で十分にスリリングな魅力を味わいました。特に最高音を出してから旋律展開をして、主旋律に戻すパッセージが素晴らしかったです。ケーナの可能性をむちゃくちゃ広げていると思います。
(このカルテットのファンの方は以下は読まないほうがよいです。以下は「ケーナを聴きにきたけど、その結果自分たちにまったく合っていないスタイルの演奏を聴いてしまった素人」の向こう見ず発言です)
…ですが、主としてピアノ担当の人の作曲は冗長に過ぎ、管楽器で盛り上げたところにピアノのつまらなく音数少ない旋律によって感動を興ざめさせるなど、パッションにもセンスにも欠ける感がありました。この方のMCも「今日は新曲ばかりで、僕の新曲発表会になってすみません」とか内輪な感じでまったくイケてませんでした。(3500円取っておいて…)
パーカッションの人は名がある方ですが、今回についてはリズムはずれるし単調だし妙なところで強すぎるしで、お付き合いな感じ充満。こちらにもパッションは感じませんでした。さらにウッドベースはソロの部分、どう聞いてもただの興ざめにしか聴こえず。
しかもこの3人は、豊富な経験と技術にものをいわせて「気持ちよくまとめる」ことばかりには注力しているので、山下さんが「鷹は飼われて眠りおり」という状態に見えてしまいました。
「それがジャズアプローチなんだよ、このど素人が」という批判もあるでしょうが、パッションやコクなく気持ちよくまとめるような演奏は、心あるジャズファンの糾弾の対象になるかとも愚考いたします。
…というわけで、山下さんの能力や情熱が浪費された感の濃いライブでした。今度山下さんのケーナを聴くときは、もっとソリッドなアンサンブルで聴こうと思います(以前お兄様と演奏されていたときのほうが百倍よかったです)。
くどいようですが山下さんのケーナの独自性や音色の多様性とかは、フォルクローレ界での印象よりも百倍凄いので、フォルクローレ内部でのケーナに若干でも限界を感じている方は、一度聞かれることは本当にオススメします。ただ(少なくとも自分たちは)このアンサンブルでは次はないな、と思っております。
きっとここまで書くと「頼んでもいないのに聴きにくるな」とファンの皆様に言われそうですが、「悪口を言われるよりも無視されるほうが苦しい」というマザー・テレサの「無関心の罪」の精神に基づき、率直に書きました。少なくとも自分は、演奏したこと自体をスルーされるより「デブ野郎の旋律崩壊のタコケーナソロ」とでも書いてもらったほうが励みになるタイプです。(マゾとかではなく。それはそれなりに傷つきますが、次の展開への参考になります)
関係ないですが、終了後退出するときに挨拶したところ店の人は無言でガンを飛ばしてくるだけでした。挨拶して無視されるのはなかなか素敵な体験です。どうも我々には向いていない空間でもあったようです。
終了後、相方と「ワンズ・キッチン」(5784-1886)で「日中友好炒飯」などをつまみながらコスキンの打ち合わせなど。演奏ではエッジを利かせなければ、そしてせめてパッションだけは伝わるようにしなければ、とライブを総括しながら話し合う。この店は渋谷で遅くまで開いている店としてはアコモデーション・コストパフォーマンスともにすぐれている。
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