【御礼】荻窪真夏のフォルローレフェスタ演奏+7/30-8/1の日記
【御礼】
TAKUYA&YOSHIOは、第5回荻窪フォルクローレフェスタにて演奏いたしました。主催者としてアットホームに見せつつも各グループに練習スタジオを用意いただくなど、トップレベルのイベント運営をされているロス・ボラーチョスの皆様に深く御礼申し上げます。皆様のような方々が敷居を上げず、しかし水準をキープする形でこの音楽世界を盛り上げてくださるのは、非常な社会貢献であると思います。今後とも宜しくお願い申し上げます。演奏集団としても「JUKU」などのアプローチは、ローカルさとさわやかさを上手くあわせた感じで「この曲こんなにいい曲だったんだっけ」とシンプルに感じました。
また共演者の皆様、観客の皆様にも深く御礼申し上げます。「ペーニャ荻窪」という雰囲気の中で「明るく楽しい演奏ではございませんが」と言って演奏するナメた中年ジャックナイフチームである我々の演奏を深く聴いてくださったことに謹んで御礼申し上げます。このご恩をまたどこかでお返しできればと念じております。
(一つの考えとして、荻窪イベントのようなイベントを、より経歴若めな演奏集団でやってみるというのもあります。もっとシンプルに「フォルクローレ的分野の音楽ライブで、気心知れてはいるがしのぎあいもできる対バンライブを増やす」などの考え方もありえます)
演奏した曲は以下の曲です。
1、HUAJRA
2、INTI YAKU
3、MELGAR
4、POTOSINO SOY
5、MAGGOT BRAIN
6、LIBERTANGO
まず1点お詫びを申し上げますと、MCがよく聞こえなかったという感想がありました。自分としては通常のMCをしたのですが、マイクとのマッチングの悪さなどもあったかもしれません。今後はMC時はケーナセッティングされているものでないマイクで、確認してから話すなどの注意を怠らないようにいたします。深くお詫び申し上げます。
演奏として評判がよかったのは、1・3・5でした。1はマイク外しの演奏などもしましたが、「工夫がみられる」「単調な曲のリズムでつかめたのは大きい」などの評価がありました。3は当初予定していたLA BOLIVIANAがコンディション悪かったので差し替えましたが、特にオールドファンに評判がよかったです。5は今回の演奏で突出してできがよかったらしく、自分としても「音を出してゆったり」「音の出を気にせず狂気で」のほかに「音はある程度丁寧に出しつつも狂気も」というレベルにこの曲の演奏がやっと達したのではとの自画自賛もあります。今後はこの水準をたたき出し続けることと、その他の曲ももっとハイボリュームにするということを目指したいと思っています。
…そうはいっても、打ち上げで「あんなに動いて一応曲が形になっているのは面白い」という、かなり音楽的成果を初期化した一介の色物としての評価を、共演者の管楽器奏者からされてしまうという現実もありますので、もっともっと音楽的成果と衝動のマッチングを高いところでしないと次の舞台がないということも思い知っています。今後も精進しますので皆様今後ともご指導宜しくお願い申し上げます。
さらにいえば、変に上手いとかかっこよい演奏ができるという自覚を持つことが演奏上不毛であるということも重々認識してますので、今後もどんどんキャリアを初期化するような取り組みを続けていこうとは思っていますので、あまり音を聴いてもらえずに「面白い」とだけ言われることも乗り越えていこうと思っておりますので率直な感想をお待ちしています。
(もちろん、非常に嬉しかった評価も多々頂戴しています。これまであまり頂戴できなかった「演奏を聴いて泣きそうになった」という評価や、十数年ぶりにまともに演奏を聴いていただいた学生時代の先輩から「前はお前のやりたいことはわからなかったが今はわかった。そのまま頑張ってくれ」といわれたことなどは、今後の大きな財産として持って行きたいと思っています)
【日記】
●7/30(金)
昼はセルリアンの中華で麻婆豆腐などのランチ。体調に活を入れようとする。
夕方駒場にてマダガスカル音楽の講演会など。講演会では当初聞きたかった「ビジネス的採算」などに関してはあまりつっこんだ話はなかったが、楽器紹介でヴァリハを各種紹介していたのが面白かった。すべてアンプリファイしてあった。
竹の弦のトラディショナルなやつは親指ピアノ系の音だが、鉄弦のはかなりパラグアイアルパっぽいキレ。サンプル曲も結構キャッチーなアレンジで面白いジャンルだが、「これが売れないのか」という感想も持つ。マダガスカルは島で島内地域の孤立性が高く、各地域ごとのリズムにこだわる作曲が外部からの指摘をもとに近年生まれているという報告などは興味深かった。
終了後井上や南海などで学生サークル時代を回顧しようかと思ったが、人が並んでいた「菱田屋」(03-3466-8371)で夕食。刺身のさっぱりとした旨み、エビフライが20センチ級2つで750円というCPのよさに痺れる。夜もやっているのでたまに来るかも、と家は逆方向なのに思う感じ。8/15まで休みとのこと。
●7/31(土)
食事での活入れ作戦も実らず、熱射系のダメージが残り朝動けず。
12時過ぎにやっとの思いで会場入り、最低限の設営手伝い以外は控え室で練習→1階食堂のパスタが異常に出が遅くクレーム、コクなし→リハでぐったり→控え室でぐったりしつつ練習といった感じ。合間におにぎり2つ。開始後はマイク直しなどの役務に。
演奏(冒頭でひざを打つ)後フィナーレ、片付け開始ぐらいで相方退出。打ち上げではチャフチャス中心。思ったよりオールディーズなノリでこれはこれ、な楽しさがあった。しかし食は進まない。チューハイと缶ハイボール各1で限界。
笹久保伸夫妻(笹久保さんの仲間のギタリストの方のリサイタルも小ホールで実施されていて、それを聴かれてから戻られていた。自分もこの日でなければ聴いたのだが)も演奏をされていた。演奏も1年ぶりに見てもらったので後で酷評をもらおうと構想中。
しかしこのような打ち上げの雰囲気だとたいていイベント全体がグダグダになるだけなのだが、このような内容としても集中性のある、なおかつアットホームなイベントに仕立てるボラーチョスの皆様の人間力は凄いと思う。業界への貢献度は大変なことになっているのではないだろうか。今後とも宜しくお願い申し上げます。
2次会を辞退し帰宅。カキ氷カップを食べて就寝。
●8/1(日)
体調は朝の段階では前日より微妙によい。やはりプレッシャーからの解放はあり、か。
大森へ。昔の活気のある地方都市のような商店街にノスタルジーを感じながらカフェ・ブランサヤへ。住居表示と地図をてがかりに最寄かと思ったバス停で降りて電話したところ「そこで降りたんですかー。もう1つ先だったんですよね(笑)」と、駅から遠いわりにろくにHPも作らず地図も掲示したりしていないようなカフェ兼民芸品店に夏の暑い路上で言われるとキャンセル意欲ないし殺意が湧くが、我慢して言われたとおり歩くと、5分ほどで住宅地の真ん中に自宅改装型の店が。こういう店こそちゃんとGOOGLEでひっかかるようなHPを作っておくべきでしょう、それともよそ者や車で来ないような貧乏人はいらないかな、などと思いながら店に入る。
木下尊惇氏・菱本幸二氏のライブ。12曲、ドリンク付きで3500円、限定20人。(1日2公演)
演奏は、想定していたよりは特に前半の木下氏のギターはワイルドかつ活発で全盛期を彷彿とさせるが、後半は歌曲が多くなりちょっとスタミナ切れに思われる箇所も散見された。終了曲を「私は私の色のまま」にするのは激しく好みと乖離。
一方菱本氏は、以前横浜で同じ組み合わせで圧倒的な魅力を見せていたときと比べると、「木下氏が主軸で自分は伴奏」というブックが強すぎ、特に前半がパワーレス。ただ前半ラストの「扉を開けておくれ」あたりからは一定の音圧にして片鱗を見せていたが、もっとやっちゃってくれるような内容を見たかったというのが本音。あとフラウタ多用は、ボリビア音楽マニアには「おお!」となりますが、下手をうつと「この人はなんでこんなに音程の甘い楽器でいつまでも旋律を取っているのだろう」と思われかねないので、フラウタで音圧を下げる演奏はあまり一般社会の聴衆がいるところでしないほうがよいのでは、と勝手に感じた。菱本氏は実力の割りにブックをのみすぎるドン・ナカヤ・ニールセンや獣神サンダーライガーみたいなところがあるので、これからは木下氏とのマッチアップを見たいなという無責任な観客としての要望ももっている。
よかった曲は「サオの麦わら帽子」「扉を開けておくれ」「人生は美しい」あたり。個人的には「パチャクティ」がかなり木下氏作曲の曲として好きなので、今日の演奏よりももっと練りこんでまた披露してほしい。
トータルな印象では「会場の雰囲気などから覚悟したよりは、だいぶフォルクローレ的にアクティブな曲目もあったが、もっと活発でもよかったのでは。無理にサロンコンサートの枠にはめてほしくなかった。料金はこの内容だと2500円、せめて3000円だったら許容範囲なんだがな」というところ。この2人の演奏は素晴らしくなる要素が多いはずなのだが、次は違う場所で聴きに行こうと思う。
終了後船橋で(途中まで北海道からご来訪のフォルクローレ関係者をご案内しつつ)、遅い昼として「アッサム」でカレー。帰宅後就寝、起床、刺身やサラダの夕食、ネットというダメ生活。体力回復がまだ途上。
Comments
本当にお暑うございます。
さすがに私も現在、体調不良です。
>「前はお前のやりたいことはわからなかったが今はわかった。そのまま頑張ってくれ」
嬉しいですね、この一言。( ^ω^ )
Posted by: Caneton | 2010.08.02 10:12 AM
Caneton様、コメント有難うございます。
確かに嬉しかったです。辞めずに続けていくことはメリットばかりでないことも体感していますが、メリットを追い求めていこうという気分になっております。
お体気をつけてください。
自分も微妙な体調が持続していますです。
Posted by: YOSHIO | 2010.08.09 12:16 AM