10/9/17日記(含むアオンダレクコン感想)
●9/17(金)
昼は久々に「COWBELL」、14時前だが流行っていて少し並ぶ。変わらないビストロテイスト、接客もよい。
夜ちょっと体調が悪いので駒場までタクるが山手通りで渋滞につかまり、裏口につける予定が梅林門の線路を越えたところまでバックで入る仕儀に。桜丘町から1400円、25分もかかる。電車、歩きでも一緒だった。
夜わかりづらい建物を探しながら18号館へ。アオンダのレクチャーコンサート。
東大で活動している学生たちなどの前座などの後、ホローポなどのリズム解説。ベースのロベルト・コッホ氏が特に熱心に解説していた。あとは、ガイタ、メレンゲ(5拍子)、オンダ・ヌエバなどの解説と印象。ラファエル・ブリート氏を中心に「とにかく遊ぶ感じですきあらば難度の高い楽しいことをやる」雰囲気のせいでレクコンの固さがなくなる。石橋純氏の解説も口跡内容ともによく、アンデス系は非常に見習うべき水準。あっという間に終わったが、ラストのカリプソで歌って叩けたのが楽しかった。
この大学が行うものとしてはとてつもなくフレンドリーで有意義だったレクコンの姿勢で、特に素晴らしかったのが「ルーツ&アヴァンギャルド」。この具体化した状況として、質問コーナーで「やはり本場のノリが違うのはなぜでしょうか」といういかにも「本場の人でなければ」的回答を期待した質問に対し、「21世紀に生きている感覚で演奏すると変化する」と時系列の重要性を強調した回答を聞いて、これは閉鎖的本場至上主義にとらわれがちな日本の一部南米音楽愛好者に対する、現地のトッププロからの強烈な意識へのアタックとなったのではないかとも思われた。(もちろんその地の音楽にかかわる以上ベーシックな伝統を重視・マスターするのは基本だろうが、「至上の現地音」などを求めるだけでなく、そこから外れたように見える他者の活動を禁止する発信をしがちなケースを多々見るので、特にそのような感想を持った)
…ラテンアメリカにはすごい音楽がやまほどあるから、現地でもトップレベルと目される演奏者が来ている今回の公演を見てラテン成分を注入しよう(「ラテン成分」など、普段はぜったい使用したくない雑な言い方であることは認識しているが)、ということで29日のプラッサオンセでのアオンダ公演に出撃決定。皆様一緒に楽しみましょう。
(23日には同じプラッサオンセでジャジーに聞かせるセットも行われるそうです。詳細はこちら。)
ではベネズエラ音楽の楽器をやりたいか、となると、自分の限られた音楽能力ではアブハチとらずになることが見えるので、ベネズエラ音楽のノリを何らかの手段で表現することを目的にしたいとは思っている。
終了後は「菱田屋」(03-3466-8371)で同行者と2人で豚キムチ、エビフライ、餃子、ポテトサラダ。普通にすべて水準を越えている(とくにどうでもよくなりがちな豚キムチでも!)ことにビックリ。これだけ食べて2700円。
Comments
>「21世紀に生きている感覚で演奏すると変化する」
凄いわ、この見識。。。
さっそく実行じゃ!!
Posted by: Caneton | 2010.09.18 10:57 PM
Caneton様、コメント有難うございます。
この発言は伝統的奏法とかもすべて体に入っている演奏家だからこその発言で、そのような人が「音楽が変化しないものとして、わかったような演奏をしてはいけない」という強烈な指摘をしていると捉えるのが妥当なのかもしれません。しかし私もこの見識に感動しました。
自分は実行できるかどうかは不明ですが、音を探しながら演奏をする努力だけは怠らないようにしようかとは思っています。
Posted by: Yoshio | 2010.09.19 01:28 AM