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2012.06.26

人様から来たメールでの情報勝手掲載120626

ケーナ奏者岩川光氏からのメールです。

(引用開始)
皆様、こんにちは。

いよいよ今週金曜日、6月29日はアルゼンチン人パーカッショニスト、フランコ・
ピンナ氏とのスペシャルライブが開催されます。
フランコ・ピンナ氏は日本での知名度は決して高くありませんが、アルゼンチンをは
じめとする南米大陸各国や合州国などでは、アルゼンチン音楽特有のリズムワーク
と、ジャズのパフォーマンスで培った「歌心」ある即興を、違和感なく絶妙に融合し
た彼独自の天才的な演奏で、ラウル・カルノタ、ルーチョ・オジョス、パブロ・シー
グレルらといった音楽家から厚い信頼を得ているプレーヤーで、その参加CD数はす
でに50枚以上ですので、もしかするとどこかで耳にされている方もいるかもしれま
せん。

今回、フランコ氏は本来は別の企画のために来日することになっていたのですが(パ
ブロ・シーグレル氏のバンド一員として)、昨年12月のブエノス・アイレス市での
僕との共演(ギタリストのキケ・シネシ氏の企画・共演)での縁をきっかけとしてコ
ンタクトを取り合い、「是非、日本でも一緒に何かやろう!」ということで実現した
のがこのコンサートということになります。
友人として、そして素晴らしい音楽家として、敬愛するフランコ氏と最高の一夜を作
るために、日本人の素晴らしい音楽家2氏(ベース西嶋徹氏、ギター大柴拓氏)も招
き、特別編成のカルテットでお届けすることになります。
本当に一夜限り、この夜だけの演奏会ですので、皆様是非お出かけください。

* * *

『フランコ・ピンナ来日特別公演 ENCUENTRO MAGICO CON FRANCO PINNA en JAPON』
日時:2012年6月29日(金)19時開場/19時半開演
会場:公園通りクラシックス
(http://www.radio-zipangu.com/koendori/index.php)
料金:4,000円(当日:4,500円/学生:2,000円)
出演:フランコ・ピンナ(パーカッションfrom ARGENTINA)、西嶋徹(ベース)、大
柴拓(ギター)、岩川光(ケーナ)
予約・問合せ:03-3464-2701(公園通りクラシックス)hikalucas@yahoo.co.jp
※前日までのご予約で「予約料金」となります。学生は同様にご予約の上、当日学生
証をご提示ください。

(引用終了)

岩川さんも首都圏ケーナ奏者としては、先発ローテーションを守ってコンスタントな活動をされています。
学生割引もありますので、気が向かれた方はぜひ。
ちなみにYOSHIOは首都圏ケーナ奏者としては「ワンポイントリリーフ」でしか使われていない状態となっていますので、まずは登板を増やすことを目指して頑張ります。

引き続いては、オペラ研究会のMLに流れてきた情報です。

オルガン・チェンバロを演奏される、牧真之さんという方からの情報です。

(引用開始)

この度、7月にドイツよりリコーダーの巨匠であるエヴァ・レジェーヌ先生を日本にお連れすることになり、様々な企画を計画しております。

7月8日に大変伝統のある古楽研究会「Origo et Pratica」にて講義、演奏、レッスンを行わせていただくことになりました。

イヴェント詳細はこちら:
http://www.origoetp.gr.jp/

講座詳細はこちら:
http://www.origoetp.gr.jp/event_topics/20120708/20120708lecture.pdf

講座内容は米国各地と中国北京の中央音楽院で行ってきたもので、大変な好評を得ております。皆様のご来場をお待ちしております。

ご興味がありましたら、古楽研究会までご連絡ください。

(引用終了)

一般の方でも参加できるようです。けっこうガチな雰囲気でありながら外部へ開かれた感じもあるようなので気が向かれた方はぜひどうぞ。

※演奏やイベントの情報お寄せいただければときどき勝手に紹介します。もちろん不利益にならないように、という配慮はしますが「紹介するな」という場合は事前にお知らせくださいませ。

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2012.06.24

コスキン・エン・ハポン2012に関しまして120624

現在まだ確定しておりませんが、標記の件につきまして、TAKUYA&YOSHIOは参加の方向で検討しております。
その場合例年通りの勝負モード、ということになります。

またもし絹蔵の第2ステージが設けられるなら、ぜひまた出演できればとも思っています。
そこではコラボなども検討いたしております。

さらに本年は、ホセ&YOSHIOでの参加なども検討しています。

今年も3日間参加、初日の夜は川俣に泊まる予定としています(YOSHIOのみ)。

YOSHIOに関しましては、昨年同様少しでも運営のお手伝いでもできればと考えております。

…以上確定次第またご報告申し上げます。

なおコスキンHPで申し込みなどができるようになっていますので、ぜひご検討くださいませ。

参加しましょう、とPRする立場でもなんでもありませんが、以上現時点での報告とさせていただきます。

YOSHIO 拝

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El Solitario vol.14、8/4(土)に決行!

こんばんは、音楽的ひきこもり中のYOSHIOです。

さて標記の件ですが、8/4(土)15:30~に決行することとなりました。

競演者など詳細決定次第また報告させてください。

場所は西船橋スタジオSUN・Aスタジオとなります。

取り急ぎ YOSHIO 拝

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6/19-23日記など

●6/19(火)
昼は「根室食堂」、いくら鮭親子丼を。かなりうまい。
夜は台風なので早めに脱出いsて「Ikousya」でハンバーガー。量はさておき非常に旨い。

●6/23(土)
沖縄慰霊の日。MXかなにかで「九州遺産」という番組で「平敷屋エイサー」関連のドキュメントを眺めていたが、伝統芸能を受け継ぐ「コスト」(言葉は悪いが)というものについても考えさせられる。

自分が伝統を継いでいる、とか思い込むことの幸せとかもあるのは認めるけど、つくづく自分には味わえない種類の幸せではないかな、と思う。
とりあえず音出すしかないな、という何度目かの再決意。

…さて話は変わりますが、サマソニのアマチュア枠で、「出れんのサマソニ」とかいうのがあり、ベネズエラ音楽を東京大学でやっているEstudiantina Komabaが首位にいるようです。
http://emeets.jp/pc/ss12/ranking.php

音楽を広めるためのある種の「悪ふざけ」的な動きとしては極めて面白いのでどんどんやってほしいし応援したいですが、TWITTERなどで「こちらには一国がついているんだ」みたいな書き込みを一部関係者がしているのは残念。

音楽業界でわずかなチャンスを蜘蛛の糸のようにたどっているようなタイプの人が多くこの手のチャンスにすがっていることをわずかにも知っている、かつてバンド活動もしていた人間としては、「そういう音楽要素以外のアピールは言ってほしくないなあ」と思います。
disる人がいろいろ言うのを相手する必要はないでしょうが、そのネタを提供する必要はないかと愚考いたします。

皆様には釈迦に説法なのかもしれませんが、「民族音楽系は人前でやりやすいんだよ」という批判への自戒(そしてそれゆえにどこかで来る活動の限界点に立ち向かう努力)を忘れないようにできればと、自分は勝手に思っています。

…とかいいつつ、自分もこれからはこのような機会を手繰ってみようかとは思いました。
一国の支援などはついていませんが、一緒に壮大な悪ふざけをしたい人はぜひご連絡ください。

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2012.06.17

名探偵ポワロ(TVドラマ)についてのメモ

…いや、ただ最近「チャンネル銀河」でシャーロック・ホームズと名探偵ポワロを見まくっているだけなのですが。

・「エッジウェア卿の死」に出てくる貴族豪邸の中は、たぶんTwo Temple Placeではないかと思うのですが違うでしょうか。ご存知の方ご教示いただけますと幸甚でございます。

・直近の長編2作は完成度は高いですがえぐいです。「ホロー荘の殺人」「5匹の子豚」、ともに打ち寄せる水際の様子のカットが愛憎のやるせなさを表現しているようです。

…個人的にはヘイスティング大尉、ミス・レモンが出てくるほうが一般テレビドラマ的切れ味があって気に入っています。ジャップ警部の存在も大きいですね。これらの人々は「原作よりはるかに存在が大きくなってしまっている」という共通項があるように思います。

以上つまらぬ備忘メモでした。

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6/9-17の日記+再起動挨拶

●6/10(土)
早稲田に行き「メルシー」でラーメンとチャーハン。どうも炭水化物まみれだが旨いので仕方がない。
早稲田~高田馬場はラーメン激戦地のようだが、メルシーにしか行く気がしない。

その後早稲田大学オペラ研究会に参加。
こちらは大学の研究室を中心としてよりゆるやかな組織でオペラ研究をしている組織だが、ここに「ボランティア会員」としてもぐりこんでいます。

今回の発表は早稲田大学大学院修士課程の三浦領哉さんによる「ロシア・オペラ史概観」。
ご専門からやや領域を広げて門外漢にもわかりやすくロシアのオペラにおける特殊事情も解説くださり、非常に面白く有意義な発表であった。
自分にとってのキーワードは「ロシアの国民精神としてはプーシキン、近代ロシア語の確立という点も」「正教文化への注目が必要、たとえば典礼では楽器使用ご法度」「モスクワは第3のローマと呼ばれたがる」などなど。

終了後の懇親会にも厚かましくお邪魔する。ヨーロッパ旅行の話から教養課程の重要性まで幅広く。

●6/10(日)
夜宝塚関係でプランタン向かいのビルのひらまつ系の店の食事会にもぐりこむ。一応正装。
話はとことん有意義で非常によかったが、宝塚の宝塚らしさをどう内部で引き継ごうとしているのか、ということが今後もっと注目されるべきかと思われる。

●6/16(土)
チケットが取れていなかった宝塚宙組のサバキを狙うが当然ゲットできず。
せっかく出かけたので中華街へ行く。
あまりに人が多いので道を見失い、休憩がてら「緑苑」という中国茶専門店の2階にある「茗香閣」で休憩。1200円~と高いが、工夫式の茶の入れ方で5杯程度飲みながら中華街の外れの梅雨時の様子を1時間程度眺めるのはかなりしっとりして落ち着いた時間となる。茶を買おうとするが飲んでいた鉄観音は100グラム4000円以上なので諦める。
(中国茶インストラクターという資格があることもここで知る)

手に入れた地図で道をたどり、目当ての「萬来亭」(045-664-0767)へ。カルカス公演の後以来なので1年ぶり。
自家製麺をしている中華料理店で、リーズナブルだがメニューを選ぶとかなり美味。きゅうりの和え物、干し豆腐の和え物、上海やきそば、海鮮平麺あたりがマスト。接客はいまひとつで結構込んでいるが、観光客だけでなく地元系も多い感じで、ぎりぎり本来の中華街テイストを残す感じで好感。麺はするする入る。
案外横浜スタジアムからも近いので観戦前などにいかがでしょうか。

石川町から帰宅。夜はオージービーフのステーキ。牛肉のサシよりもオージーのほうがいいかな、と最近とみに思う。

●6/17(日)
朝はえぼ鯛。
午後から吉祥寺でリハ。かなりスタミナを使うが、やはり練習をきちんとすると精神の贅肉が取れる。
マイクを上からきちっと当てて近づくことでの音圧の確保、リバーブの選択、ゲインで調整などを理解。
PAワークもシンプルに実力を出せるように対応しなければならない。
終了後魚民で3時間程度飲む。

…最近1月程度音楽的に引きこもりでしたが、そろそろ再起動していきます。
コスキン・エン・ハポンを目指して、通常の活動もきちっとこなして行きたいと思います。
今後とも宜しくご指導ご案内、トークへのお誘いなどください。
もちろん演奏依頼なども熱く対応いたします。こちらへ。

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2012.06.09

5/13-6/8の日記(断片です)

●5/13(日)
宝塚雪組「ドン・カルロス」「Shining Rhythm!」鑑賞。
チケットがなくサバキを狙うが貸切なのでサバキなく、やむを得ず午後公演の2階16席を3枚ゲット、@2500なのでオトク。だがちょっと不人気ぶりにひく。

芝居までは日比谷公園での林野庁系イベントを眺めたり、旧日比谷図書館内のカフェ(非常にCPよい。静か)でまったりする。同行の母が「グーグーだって猫である」を齢70代後半にして購入し熟読していた。

昼はシャンテの「ひつじや」でカレー。シャンテではまれにみるCPのよさ、そして鯵のタンドール焼き激ウマ。

公演は、芝居は木村信司の脚本ということで変な性差別意識の丸出しの歴史冒涜モノを想定したのだが、マドリッドで2週間芸術作品をみまくったおかげか、陰鬱なカトリシズムのひっくり返せない重さをけっこうまともに表現していてある意味安心。レオノールの造型も、第15場の牢獄によじ登るところで「男の方はいつもそうです」とかいう台詞にひやひやするが、一応ジブリ的きまじめ健気な女性にとどまっていて、まあ安定して楽しめる水準(舞羽美海の身のこなしは、かなり評価に値する水準で芝居に安心して楽しめる活力を与えていた)。

他の役者もおおむねよく、カルロスの音月桂もニンにあった役でここ最近の中ではベストでは。さらに父役のフェリペ2世を演じた未涼亜希の厳しさと人間味の往復のうまさ、さらに厳しさの理由をきちんと演技で表現した異端審問長官役の奏乃はるとの演技は、この芝居に説得力を付与したものとしていくら絶賛してもしたりない。

話の落ちは「娼婦ヴェロニカ」みたいではあったが。

ショーも完成度が高いとはいわないが退屈はしない水準、このレベルで週末にぼこぼこ空席があるのは宝塚ファンとしては少々悲しい。近年の宝塚が観客の期待を平然と裏切る運営をしているが、現場は一生懸命なのはわかる公演であった。

●5/18(金)
所用でビッグサイトにいったがけいおん!クッキーやらネット用語クッキーやらを売っていた。普通にスカイツリーのクッキーを買う。

●5/20(日)
やむをえない事情で試験を受ける。明大前で昼は「マンモスカレー」、思ったよりハンドメイド感あり美味。

●5/26(土)
中野駅前の立ち食いそばでアジ天そば。目黒の駅前と同系。
サンプラザで河原宏先生の追悼パーティー、受付などをこなす。トイレの便器に入っていた手帳を拾うが持ち主不明。
2次会で原発報道などについての話を拝聴してから、3次会は「さいや」(3338-4717)というところでアイドルトーク。先生不肖の弟子ですみません。

●5/27(日)
チャランゴの集いを見る。打ち上げで島根の方と知り合いになる。柔軟な感性の方がいるそうなのでいつか演奏を計画中。

●6/2(土)
昼は「吉光寿司」で寿司。ネギトロがうまい(普段は食べない)。

●6/3(日)
カンタティ教室発表会を観る。たぶん関係しないアンデス音楽関係者にとって多くの人にとって新味はない、と思うような場所なのかもしれない。
確かに均質性が高いケースも多いし頻出の曲が多いが、たとえばエディ・リマの曲の演奏もあるし、現在もっとも活発な活動を繰り広げているケーナ奏者山下topo洋平氏の教室からも参加者がいる。
なにより発表会の特徴といえばそうだが、プロの伴奏のもとアマチュアのひたむきな努力がなされている場所なので、演奏者としてポンコツな自分の背筋がまっすぐになるような舞台上の姿勢が観られるケースもあるので、こんど皆さんいかがでしょう。

そうはいっても途中で休憩をしたくなるケースもあるので、大混雑の新大久保内で比較的ましな「風月堂」で休憩。

終了後打ち上げに参加。

●6/7(木)
BAR CUATROへ。manzanillaも置いてある店、船橋とは思えない水準と船橋的な丁重ななかにも緊張させない接客。かなりよいです。
岡山冨士屋のカップ麺をサンクスで。浅月と並んで醤油煮込み系のラーメン(岡山市奉還町)。いたときは嫌いだったが離れてからは懐かしい味、カップ麺はまあまあだが煮込みの風情は出ない。

●6/8(金)
船橋登運とんへ。特上しろもつ、センマイ刺しなど変わらず美味。ただここは飲ませて儲ける店らしく、一定の頻度で行くが食べまくるだけの私はあまり丁重にはもてなされない。

…現在はケーブルテレビを眺めながら雑務。KBSの「不朽の名曲2」という番組を見て、パティ・キムの曲でDR.STRANGE LOVE風のアレンジをしているLynという女性歌手の編曲にびびったりする。評判ほどではないが、かなり歌がうまい、歌い上げの瞬間に賭けているタイプの歌手がいるのは韓国芸能界の事実。

この番組は、出番をくじで決めて大歌手のレパートリーを若手が歌い、観客の投票で勝ち残り式に競い合うものだが、これアンデス音楽関係でやりませんか。
たとえばチャランゴの集いなんかをこんな方式にしたりするのはどうでしょう。「センテージャス・ナイト」とかにして。

コスキン・エン・ハポンの審査会なんかも、こうやると非常に公明正大かもしれません(冗談です)。控え室の微妙な語り合いなんかも流しているのがけっこうえぐくていい感じ。

パティ・キムがゲストで来ていたが、私は美人でないというAliという女性歌手に「歌手は一にも二にも歌唱力なの」と熱烈に言う様子などに誠実さを感じた。

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2012.06.03

チャランゴの集い評その2+ライブ情報+おまけ情報

…標記の件ですが、時期を逸した感もありますが簡単に出演者別の印象など。

1、石野雅彦さん
 サウル・カジェーハスの曲が2曲ありましたが、いずれも冒頭のストロークがとても綺麗。ご本人は「ストロークは得意ではない」とのことですが、それが綺麗に聞こえるのは実力あってのこと。今後自己規制をされず、周りがなんといおうとソロ奏者としてもいろいろな傾向の曲をやっていただけると、よりボリビア音楽を知っている氏の音楽の魅力が伝わると思います。実はYOSHIOとは学生交流会の同期で、応援してます。なお彼の司会はアンデス音楽業界屈指の水準ですが、今回もイベントを成立させるのに重要な役割を果たしていました。

2、岡田浩安さん
 チャランゴ奏者として演奏を聴くのは初めてでしたが、MARIO GUTIERREZのMAYAが、いかにもルパイのチャランゴデュオっぽいポジションチェンジの多い綴れ織り的演奏でよかったです。(TOYO草薙さんとのデュオ。ただしもう少し岡田さんがメインをとりまくるとなおよかったかも)

3、荒川美樹子さん
 知る人ぞ知る実力者。もっと一般に評価が高くてしかるべきチャランゴ奏者だと思っていますが、そのスキルを今回もFERNANDO TORRICOのAGUAS CLARASで発揮していました(まったく同じ押さえ方をして、曲想に応じて音色を完璧に切り替えるなどの表現力が凄かったです)。 それだけに「石の巡礼」はソロで聞きたかったなという気持ちもあります。(実際はTOYO草薙さんとのデュオ)

4、植月佳奈さん
 仙台春チャラの実行委員長、ということはさておき、独自の流麗なチャランゴ演奏でも知られています。今回もPANCHITAでアルペジオからストロークに移る際のスムーズさが見事でした。投手でいうと、球速がそんなに速くないもののストレートとほぼ同じスピードでスライダーが来るタイプ、相当の手練れです。ホルヘ・ミルチベルグの曲も陰鬱感がほどよく出ていてよかったです。これからも自己抑制なしで活躍してください。

5、福田大治さん
 ここでコメントをすることもないマエストロ。仙台でもされていたChimba Chicaは完成度と率直さのバランスが非常に誠実でよかったです。伴奏のホセ犬伏さんのギターも、空間を切り出すような音の立ち上げでよかったです。自分自身が残念だったのは、前回書いた居住性の問題などのせいか最後のA SADOで自分の集中力が途切れて気がついたら後半に入っていたことです。

6、鈴木龍さん
 ここまでの「発表会」的雰囲気を大幅に緩める独自のキャラクターに基づくテキパキ感を舞台さばきで出しまず好印象。JUKUで破綻のない演奏をしてスキルを見せる一方で、即興性の高い「沈潜」ではパワープレイ気味の展開でしっかりオチをつけていて、仙台のときよりも完成度が高かったです。ギターの小原章裕さんはもう少しリズム活性が高いとなおよいとは思いますが、演奏を成り立たせるための丁寧なサポートだったのではないでしょうか。

7、西川哲さん
 今回失礼ながらある意味もっともギャンブルキャストだったし彼にもリスクがあったと思いますが、社会人になってから復活した状況の中、ある意味極北ともいえるトレアルバLOVEで攻めるスタイルでかました演奏は、速球派チャランギスタとしての名乗りに十分な水準でした。彼の先達たちが演奏を聴いて「練習すればできるようになるけど、速い演奏だな」と言っていたように聞こえましたが、先達が練習しなければできない水準の速球を繰り出せたことにまずは自信を持つべきでしょう。特にLA PARTIDAは、途中速すぎてテーマ旋律が聴衆に感じられなくなる箇所はあったものの、かったるいところのない演奏として高水準でした(YOUTUBEにあり)。もう名前売れたので演奏を引退するのは一存ではできなくなったと思います、お互いにジタバタしましょう。

8、TOYO草薙さん
 この方も特にコメントする必要のないマエストロですが、前述の西川さんにかなり刺激を受けたようです。VUELO DE CONDORESは速球をコーナーに集める投手のような緻密かつパワーある演奏、率直にすごいと思いました。失礼ながらテクニカルな演奏が比較的多い印象を持っていたのですが、改まりました。あとは密かに往時の日本学生アンデス音楽系で人気があったパチャカマクに入っていた「EL CASTILLO」が懐かしかったです。

…以上お分かりいただけるように、実はさまざまな点から自分は楽しんだイベントでございました。皆様もぜひ次回ご一緒しましょう。
なお出演者でさまざまな階層の方を出してチャランゴの魅力を見せる、というやり方もありだと思います。
今後とも実施とチャランゴ業界の繁栄を祈念申し上げます。
(可能なら自分もなんらかの形で参加できるように修業します)

●演奏予定はかなり各所でありますが取り急ぎ紹介できるものから。
まず、6/23の小松早百合さんの演奏会。相変わらず見事な設定です。いけるチャンスがあればいこうかと思っています。
「120623Gcleff.pdf」をダウンロード

さらに、7/4の岡田浩安さん30周年記念コンサート。19時から日暮里サニーホールです。
実は岡田さんとは同年です。ミュージシャンとしての水準は月とすっぽんスープぐらい違いますが、応援しております。ぜひ皆様お越しください。
(なお岡田さんは、実は多くの方の演奏もお聴きになっています。この姿勢を見習わなければと思っています)
(自分は1985年にケーナを始めたので、30周年は2015年になります。そこまで出来ていればぜひ、と思っています)

★TWITTERやFACEBOOKで東大駒場のESTUDIANTINA KOMABA(略称EK)がBBCスペイン語版に取り上げられた記事がすべての記事中でアクセス数1位となる時間帯が発生する(オバマ関連記事より上だったそうです)など、大騒ぎになっていることが報じられていました。記事はこちら

アメリカメディアの偏向性があまりにも際立つここ最近、偏向していないとはいいませんが、特にアメリカ系メディアが弱点としている西アジアやアフリカなどに独自の取材網を持つBBCの存在価値は向上していると思われます。自分もここ最近はよくケーブルテレビやHPを見ています(東大駒場キャンパスでもラウンジで放送している場所がありました)し、欧州旅行中は旅行情報も含めて頼りにしています。
BBCスペイン語版では、ベネズエラはその反米的姿勢もあいまって重要取材拠点のはずですし、ベネズエラにとってもBBCは英語圏メディアとして貴重な存在であるはずなので、EKの存在の面白さがBBCの担当者にとってうまくはまった結果取材を受け、さらにこの反響ではないかな、とか勝手に愚考していますが真相は私の知るところではありません。

ベネズエラ音楽に対しては「取り組むのは大変だが、楽しんでいきたい」というスタンスで自分は臨んでいますが、今回の件をきっかけにさらに日本で南米音楽が愛好されていることが伝わるのは、国がどこにしろ喜ばしいことです。
石橋先生の戦略眼と実行力、また石橋先生はじめすべての関係各位の持続の努力に敬意を表します。

6/30には、東大職員・学生優先ですが現地のアーティストを迎えたレクコンがあります。6/29には表参道プラッサ・オンゼにて吉澤陽子さん率いるサテリテのライブがあり、後半はセッションありとのことです。自分は現段階では両方に顔を出させていただく予定にしております。ご一緒する皆様には「腐れケーナ奏者は来るな」などという気持ちは強者の寛容で抑えていただきながら、自分の存在を許容いただきますよう宜しくお願い申し上げます。

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2012.06.02

6/2、3の予定(公開個人練習など)

6/2(土)は、いつもの西船橋スタジオSUN Aスタで17:30~19:00まで公開個人練習を行います。
音など出し放題ですのでぜひお気軽に遊びに来て下さい。

6/3(日)は、こちらに参る予定にしています。
おそらく日本最大級の発表会であるカンタティ教室の発表会です。
アンデス音楽がどう広まったか、の考察は、今後この音楽にかかわってきた人間が活動の方向性を定める際に(肯定するにせよ否定するにせよ)さらに必要とされるでしょうが、そのための示唆にむちゃくちゃ富んだイベントです。

15時ごろに会場に入る予定ですが、ご同行される方がいらっしゃるようでしたら、何らかの手段でご連絡いただけると幸甚でございます。
メールアドレスはこちらですが、Twitter(@yoshioquena)のほうが連絡が早いかと思います。コメントなどでもかまいません。

会場のある新大久保は韓流で最近すごいですが、20年前から出入りしている自分としては、隠れた韓国的名所を久々に探した後で会場に行こうと思っています。

※チャランゴの集いの感想は本日中にUPします。

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