随想160507(笹久保伸氏、宝塚、ケーナの球速)
★次の公演は5/9に単独無伴奏で巣鴨獅子王です!都内です!
●160507(土)
いつも演奏しているわけではない、そんな1日。
渋谷の出先で終日。
昼は「香港ロジ」で油淋鶏定食。定食系ではかなり爽やか。
夜はさわらの照り焼きなど。
以下エッセイもどきの感想。
■ペルーギター、現代音楽の鬼才であるだけでなくゲージツ家的な活動がめだっている笹久保伸氏が「新潮」6月号に2ページエッセイをドロップしているとのことで、脱法的手段で拝読。(すみません、ただ同時掲載されているいくつかの斬新なふりをしてクリシェにはまりまくった、毒にも薬にもならない文芸もどきの小説にどうしても金を払いたくなくて…)
非常にわかりやすく秩父前衛派の説明がなされています。氏の、音楽家としてアイデンティティを安易に日本音楽に求めないで、さまざまな角度から自身の基盤を探していった姿勢の表明など読みどころです。秩父でまったりやっていた文化系の人にとって、氏の存在はそうとう悪質だと思いますが、より悪質化して暗殺対象になるぐらいメジャーになっていただく日を俟ちます。
(氏の作品や演奏にわたる活動から、表現発表の基盤的構造をどこに置くのがメジャー化という文脈で便利かを勉強しています…というのはちと毒舌でしょうか。ただ自身の精神をかえずにメジャー化するスタンスに素直に敬意を表します)
良い子のみなさんはきちんと購入して講読ください。
■TAKARAZUKA SKY STAGEが1週間無料なのでつい眺める。
小柳某の演出によるアリスのなんちゃらなど画面で見るに堪えない作品が多い中、以下の2作品に不覚にも感動。
1、「ベルサイユのばら」(2014年地方公演)…不覚にも後半で泣きました。もともと好きなフェルゼン編ですが、若手の技術はなくともソリッドな「お迎えが来たのですね」芝居と、演出に潜ませてある歴史的必然のテイストのマッチングがよかった。
2、「VICTORIAN JAZZ」(2012年バウ)…望海風斗の宝塚愛がしのばれる、いやみのない軽さを出した誠実なステージング。さらに桜一花の大人っぷりに感動。役付きの一定数のスキルが低いし、田渕大輔の演出は正直ややむちゃくちゃな点もあるが、正塚晴彦的な誠実さがあり◎。
■手前味噌ですが5/5は過去最大音圧を出して演奏をやり切り、、正直2、3日肺を休ませることができてホッとしています。(過去気胸の病歴あり、現在なお喘息体質。呼吸器が強くなくてもケーナはできます、を体現しているつもりです)。以下妄想文。
自分のケーナは野球でいうなら、フォームは丁寧なサイドスロー(ピントスで通常太い音は出しません。イメージとしては故・小林繁氏を連想ください)なのにノーコン気味に投げ込むタイプでした。球速でいうと、2008年ぐらいまでは140キロ台出ていますがノーコン傾向、2010年ぐらいからは145キロぐらいの球速でときどきですが安定してストライクを取れるようになり、これが2012年10月のコスキンでのアルゼンチン行きにつながりました。ここ2年では最速148キロぐらいになっているつもりですが、5/5は150キロ超えていた自己認識です(あくまで自己認識)。
これからも試合を作れる演奏をしながら、球威で負けないよう頑張ります。なお誰がサイドスロー、スリークオーター、オーバースロー、アンダースローなのかなどは後日暇なときにまとめてみます。オーバースローで真っ先にイメージするのは数年前に来日したファン・カルロス・ママニ氏などですが、いかがでしょうか。
ただしケーナは音の大きさや正確な音調だけで測れるものでもありません。まして「本国で習ったからすごい」とかいう、文脈だけで楽しむものでもありません。単純にいろいろな比較をしてみて、ファン・カルロス・ママニ氏から岩川光氏まで表現姿勢の異なる奏者が活動できているケーナ業界、構造が単純な楽器にしては世界的に見ても案外面白いシーンかもです。自分も極北目指して頑張ります。(以上汁ケーナ奏者上がりのたわごとです)
…以上何か書こうとしていたのですが、失念してしまいました。今後も宜しくお願い申し上げます。
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