【2018コスキン音楽祭始まりました】日本代表の演奏に関してのすみませんが率直な感想
★2/10の船橋きららホールでのコンサート、ぜひ事前購入を!特典あり!
アルゼンチン最大の音楽祭といわれるコスキン音楽祭が始まりました!
ぜひアルゼンチン音楽の楽しさをアルゼンチンTV局の中継で感じでください!
(日本時間で朝9時から昼3時ぐらいまで、たぶん28日ごろまで連日やってます)
さて2017年のコスキン・エン・ハポンで日本代表に選ばれた方の演奏も終わりました。
動画はこちら。
動画のUPスピードはここ最近では有数の速さです。
ベテランの方ということで、業界の上の方の方々の間では「真のアルゼンチンガウチョの心を歌える歌手」と評価する向きもおありでしたが、それはさておいて評価させていただくと…
2曲目の「アルフォンシーナと海」は、絶賛するようなレベルではない(元の声がいいのに歌手としてのトレーニングが足りない)ものの、ギタースキルの確かさもあって現地でも一定の共感を誘う水準(これは凄い話)でしたが、1曲目は正直絶句しました。取り返しのつかないレベルの演奏でした(やりたいことができていないけど頑張っている、という雰囲気すらなし)。
仮にも日本代表なので、2曲とも現地の聴衆に評価されないとしても音楽として成立させる最低レベルはキープする演奏をする、できないにしてもしようとする姿勢をみせるのが、一定の予算をいただいて派遣される方の責務ではないでしょうか。
日本語での唄を1曲目にやるのも、聴衆との接点を切断する傾向になりがちですが(日本語の曲なら、2曲目ないし曲間に純粋な日本の曲を入れたほうが完成度も確保しやすかったのでは)、そんなことより何よりも、国を問わずミュージシャンとして、もっと少なくとも何をしようとしているのか分かるようにまともに歌っていただきたかったというのが、厳しいようですが日本代表経験者としての本心です。
何らかのご事情があったのかもしれませんしあのステージが大変なのも理解していますが、少なくとも自分らが派遣されるときは、そんな事情を考慮してくださる方はあまりいらっしゃいませんでした。
今回の日本代表の方は、もし業界の上の方がおっしゃるように、アルゼンチン音楽のベテランプレイヤーだというのならば、少なくとも予算を出してくださった川俣町の方、また全面的にサポートくださっている日系人会の皆様に対しては、なぜご自身のベストスキルを発揮する努力をしなかったのかという点で、何らかの釈明をする義務が発生していると思います。
残念ながら当然の帰結として、アンコールなしで10分ほどのセットでした。
…別に審査会関係者ではないので厳しいコメントはこれくらいにしますが、今回の動画を見てつくづく思ったのが、現地で通用する可能性がある音楽を表現する際に必要なのは、8割以上は、音楽ジャンルを問わないミュージシャンとしてのトレーニングや熱意だなということです。(特にコスキン音楽祭のようにショービジネスとしてかなりの強度があるイベントにおいては)
たとえ知識やうんちくがあっても、ミュージシャンとしての体力とスピリットがなければ何にもならないということを他山の石として心に刻んで、これからも精進します。
自分がこの手の現地の大音楽祭で演奏する機会が今後発生するとも特に思っていませんが、常住坐臥常に戦場にあり、ぐらいの気持ちで、お客様に真摯に向かう演奏活動をする方向でやって参りたいと思います。ご指導ご鞭撻のほど宜しくお願い申し上げます。
(以下は小声)自分のときは「日本代表」というだけで国内ではバッシング、アルゼンチンでは「誰もお前なんかに期待していない」という感じの扱いを受け、宿も川沿いの会場から20分以上離れたペンションでした。その後日本代表は会場至近の高級ホテルに泊まれるようになったそうですが、自分のときは自分自身にも周りにも期待したりされたりしなかった(でも選ばれたことへの責任感だけは感じていた)からこそ一定のパフォーマンスができたのかな、とも思っています。まあ自分にとっては大事な経験ですが、過去の話でもあります。
Recent Comments