【不定期連載】チープ読書メモ1「岩中祥史『札幌学』」
最近非音楽的用件で立ち回る先のひとつのそばに、まあまあ大きなブックオフがある。
元から自分にとってブックオフは時間泥棒なのであまり近づかないようにしていたが、
立ち回り先まで電車に乗る時間も片道1時間を超えるので、100円、ないし異常な安価になっているもののなかで
読み飛ばす本でも買ってついでにメモしようと思いたつ。
どこか塩山芳明氏『嫌われ者の記』みたいになれば幸いという思いもあるが、
流石に年齢上の都合で「書かないと忘れる」という散文的な理由も大きい。
今回は標記の図書。岩中祥史 『札幌学』 | 新潮社 (shinchosha.co.jp)
全般に大人飲みが好きな人向けの薄めかつサブカルへの目配せほぼゼロの案内でしかない
(特に北海道の女性について語っているところは、1%の真実があったとしても出版当時すでに許容できないレベルの内容)
うんちくにもなっていないうんちく集の域を一歩も出ていないので購入は勧めないが、
以下の点のみが興味をそそったのでメモ。
・「金メダル獲得者数が全国一の理由」…内容はどうでもよいが、札幌のドアの開け閉めのマナーの平均的ないまいちぶりは以前在住時に体感したことあり(あくまで極私的体験にとどまりますが)。
・「高級店よりレベルの高い回転寿司も」…店名を挙げていないのが、ここではタイアップ感なくて説得力あり。特に安いネタでの首都圏とのレベル差は尋常ではないのは体感。(野球でいうと、メジャーと日本の内野手の差のレベル)
ただ店によるし、寿司に何を求めるかによるとは思うのですが…。回転しない寿司店としては、「肥前」という寿司店がススキノの同伴で使われまくっていて落ち着かない雰囲気でしたが、板前が昭和な職人風で、北海道にありがちな脂が乗った魚で押し切ってこない感じに江戸前でよかったです(今どうなっているかは不明)。
・「スイーツ王国をめざして」…物産展の覇者レベルの店が多い中「きのとや」を取り上げているのは取材の成果。ここのケーキはおいしかったです。
・「コーヒーが似合う街」…「宮越屋珈琲店」が代表選手で取材対象として妥当。札幌の喫茶店のレベルは瞠目ものだった。個人的にはかつてあった「珈琲豆」という、必ず炭酸水を一緒に出してくるハイブローさを持つ珈琲店にしびれた記憶がある。(アルゼンチンでコーヒー飲んだときもそういう習慣のところが一定数あり、コルドバ空港の喫茶店でも接客はアレなのに頼んだら普通に出してくれた)
・”北のススキノ”北二十四条…これは拾い物の内容の章。北大~北24条を流すのは札幌観光裏ルートとしてあり。
総体として、100円だったので文句を言う筋合いでもないが、30分で読み終わるレベルで内容も薄いので、興味をそそった点があったことに感謝しつつ放流。札幌だとタウン誌などでより濃厚な書籍がいくらもあるので、特に地元出版社のものなどをお勧めします。
…こんな感じでラフにまとめていきますです。気が向いたらご一読いただけますと幸甚です。ちょいちょい自分語りが入るケースが多いので書評としては落第ですがご容赦ください。
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