2016.05.08

随想160507(笹久保伸氏、宝塚、ケーナの球速)

★次の公演は5/9に単独無伴奏で巣鴨獅子王です!都内です!

●160507(土)
いつも演奏しているわけではない、そんな1日。
渋谷の出先で終日。

昼は「香港ロジ」で油淋鶏定食。定食系ではかなり爽やか。
夜はさわらの照り焼きなど。

以下エッセイもどきの感想。

■ペルーギター、現代音楽の鬼才であるだけでなくゲージツ家的な活動がめだっている笹久保伸氏が「新潮」6月号に2ページエッセイをドロップしているとのことで、脱法的手段で拝読。(すみません、ただ同時掲載されているいくつかの斬新なふりをしてクリシェにはまりまくった、毒にも薬にもならない文芸もどきの小説にどうしても金を払いたくなくて…)

非常にわかりやすく秩父前衛派の説明がなされています。氏の、音楽家としてアイデンティティを安易に日本音楽に求めないで、さまざまな角度から自身の基盤を探していった姿勢の表明など読みどころです。秩父でまったりやっていた文化系の人にとって、氏の存在はそうとう悪質だと思いますが、より悪質化して暗殺対象になるぐらいメジャーになっていただく日を俟ちます。
(氏の作品や演奏にわたる活動から、表現発表の基盤的構造をどこに置くのがメジャー化という文脈で便利かを勉強しています…というのはちと毒舌でしょうか。ただ自身の精神をかえずにメジャー化するスタンスに素直に敬意を表します)

良い子のみなさんはきちんと購入して講読ください。

■TAKARAZUKA SKY STAGEが1週間無料なのでつい眺める。
小柳某の演出によるアリスのなんちゃらなど画面で見るに堪えない作品が多い中、以下の2作品に不覚にも感動。
1、「ベルサイユのばら」(2014年地方公演)…不覚にも後半で泣きました。もともと好きなフェルゼン編ですが、若手の技術はなくともソリッドな「お迎えが来たのですね」芝居と、演出に潜ませてある歴史的必然のテイストのマッチングがよかった。

2、「VICTORIAN JAZZ」(2012年バウ)…望海風斗の宝塚愛がしのばれる、いやみのない軽さを出した誠実なステージング。さらに桜一花の大人っぷりに感動。役付きの一定数のスキルが低いし、田渕大輔の演出は正直ややむちゃくちゃな点もあるが、正塚晴彦的な誠実さがあり◎。

■手前味噌ですが5/5は過去最大音圧を出して演奏をやり切り、、正直2、3日肺を休ませることができてホッとしています。(過去気胸の病歴あり、現在なお喘息体質。呼吸器が強くなくてもケーナはできます、を体現しているつもりです)。以下妄想文。

自分のケーナは野球でいうなら、フォームは丁寧なサイドスロー(ピントスで通常太い音は出しません。イメージとしては故・小林繁氏を連想ください)なのにノーコン気味に投げ込むタイプでした。球速でいうと、2008年ぐらいまでは140キロ台出ていますがノーコン傾向、2010年ぐらいからは145キロぐらいの球速でときどきですが安定してストライクを取れるようになり、これが2012年10月のコスキンでのアルゼンチン行きにつながりました。ここ2年では最速148キロぐらいになっているつもりですが、5/5は150キロ超えていた自己認識です(あくまで自己認識)。

これからも試合を作れる演奏をしながら、球威で負けないよう頑張ります。なお誰がサイドスロー、スリークオーター、オーバースロー、アンダースローなのかなどは後日暇なときにまとめてみます。オーバースローで真っ先にイメージするのは数年前に来日したファン・カルロス・ママニ氏などですが、いかがでしょうか。

ただしケーナは音の大きさや正確な音調だけで測れるものでもありません。まして「本国で習ったからすごい」とかいう、文脈だけで楽しむものでもありません。単純にいろいろな比較をしてみて、ファン・カルロス・ママニ氏から岩川光氏まで表現姿勢の異なる奏者が活動できているケーナ業界、構造が単純な楽器にしては世界的に見ても案外面白いシーンかもです。自分も極北目指して頑張ります。(以上汁ケーナ奏者上がりのたわごとです)

…以上何か書こうとしていたのですが、失念してしまいました。今後も宜しくお願い申し上げます。

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2016.04.09

160408-09の日記(関西遠征演奏、宝塚観劇など)

●160408(金)

8時に起床後荷造り(トランクに楽器ケースごとぶっこんで移動)などして9:08ぐらいに自宅を出て9:44ごろ東京着、9:56発のこだまのグリーン車で移動。

・車内販売などがなく新幹線改札前でチキン弁当も売り切れでテンションだだ下がり、やむなくホームで購入した代替の焼き肉弁当に美点なし。追加で買ったシウマイも食べたときはよいが後で生臭い(むしろ各駅で5~6分停まるため静岡などで駅弁購入すべきであった)

という状態でいろいろやるつもりが、電源もなく、結果車内雑誌講読(「一個人」と「WEDGE」、後者は微妙な右テイストが売り)と睡眠でほぼ終了。車内のくそまずいコーヒーでも買えないとなるとわびしい。今後はこだまで移動するときは、東京駅で時間に余裕を設定すべし。

14時に新大阪下車後劇的にアクセスよくなった御堂筋線乗り場に行く途中の土佐料理店(「yanaken boo」という名の、ちょっとおしゃれなまちおこし風の店)のかつおたたきが想定よりもかなり美味(鶏のから揚げは想定の範囲内)。

ハートンホテル心斎橋に移動し小休止。その後早大ラテンアメリカ協会の後輩で現在多様な音楽を習得されているK氏の勤務先(南堀江。宿から行く途中に「全員白カッターシャツ+紺ネクタイ」の古風な会社のオフィスを眺める)で少々旅行や音楽談義。ライブによさそうなホールも見せていただく。(フィドル倶楽部という名前)

17:30ごろから移動し、途中のビレッジバンガード風の書店で立ち読みなどした後(となりのコンビニでは5円コピーOK)、Barキネマトス。ご挨拶、瞬殺リハなどした後近くの「龍の巣」でホルモン系2皿+ご飯中+ウーロン茶+かすうどんで2200円。ホルモン系もなるほど品質がよく塩で食べると突出して美味(たれが甘味強すぎ)ではあるが想定内(CPはよい)、ただしかすうどんはかすがかりっとクリアであり得ない水準の味。ここは2人ぐらいで数品ホルモン焼いてからかすうどんというパターンで再訪したい(ただし接客は関西らしいホスピタリティがなく雑)。中国人のいい服を着たカップルの女子が店のたたずまいにとまどいながら食べていた。ドヤ顔の男子のほうはキャベツのおかわりを頼めず、スマホを駆使していた。(ちなみに自分は放置され出してもらえなかった。金にならないとみなされたもようだが、中国人ぐらいぐいぐい行くべきだったかも)

ミナミは全般に外国人多く、夜中じゅうやっている寿司店も19時の段階で韓国人などが10人程度並んでいた。

食事後はす向かいのいかにも街の喫茶店で酸味まみれのコーヒーを飲んで店に戻る。

21時からパフォーマンス。宝塚アカデミア時代からの友人K氏に来訪いただく。感謝。

パフォーマンス終了後、ビール2杯、差し入れの餃子(お店のすぐそばの人気店)、12月のキネマトスで知り合った音楽の知識もすごいM氏からの差し入れである「なおらい」なる店のカツサンド(レア系のビフカツがとんでもない水準)などをむさぼり食べる。
Barキネマトスはいつも結城彩さん・阿仁異さんはじめスタッフの皆様に親切にしていただき申し訳ない。親切を返せるパフォーマーになるためにさらなる精進。

(SMバーというカテゴリーではありますが、雰囲気は彩さんの人柄もありきわめてアトホームで治安もよいのでぜひ遊びに行ってみてください。パフォーマンスがない日はチャージ1000円、ドリンク600円程度からと周辺の価格からみても格安です)

25時ごろお店を辞し、朝5時までたこやきを焼いている居酒屋「味穂」(自分にとってテーマパーク)に単独で行く。
梅酒ハイ、たこ焼き(ポン酢で食べる)、どて焼き、おでん(大根と筋)で1400円。たこ焼きで15分程度待つが夜中の食事として有数の高水準。接客も関西的ホスピタリティあり。ここもぜひ再訪したい。

26時過ぎに歯も磨かず就寝。さすがに睡眠中胃酸が上昇するシーンもあるがノーリバースでフィニッシュ、つまりは特にコラーゲン的なものの食べ過ぎ。

●4/9(土)
8:30ごろ起床、シャワーや荷造りをして9:25チェックアウト。
御堂筋線で梅田乗り換え(コンビニでおぼろこんぶ握りをかじる)、西宮北口の駅そばで卵ご飯+てんぷらミニそばセット380円を食べるが、サーブに7分もかかり、3分で食べて移動。急ぐ人には不向き(別に時間のかかる麺ではなかったが。ただしつゆは一定の水準)。

個人的に阪急今津線は、かんべむさしの「激闘!日本シリーズ」(タイトル不正確かもしれません)を思い出させていただきテンション上がる。これが書かれた時期の関西はまだ東京と張り合うだけの経済力があった時代。

10:30ぐらいに宝塚南口に着き大橋を渡って劇場へ。非常に地元感があるこのルートが大劇場へ行くのには推奨。桜もまあきれい。

宝塚宙組『こうもり』『THE ENTERTAINER』。前者はオペレッタベースで谷正純、後者は野口幸作演出。
『こうもり』は北翔海莉と妃海風がまあオペレッタ風に歌おう・演じようとしているのが感じられた(前者は流石、後者は最高音部はほぼ外していたがそこまでは真似レベルはできていたので健闘といっていい水準)が、他の出演者がオペレッタの枠組みを補強しようとしていなかったので、オペレッタの楽しさの側面は表現できていたものの、全体に構造がゆるくなって「感動はしないが腹も立たない」作品になったかな、との感想。
紅ゆずるは今回くらいのいきいきした感じが持ち味で楽しかったが、トップを視野に入れるならもう少し「話のわからない貴族」感を出してもよい時間があったような気もするし、芝居達者なのは分かっている星条海斗は、ファナティックさを出す方向をもっと「大貴族」を押し出してほしかった(これが足りなくて、ロシア皇太子という設定から嘘なのかどうかがわかりにくくなっていた。オペレッタでは自明だったとしても、宝塚でやるには枠を強くしないとこの設定が揺れてしまう=まあ演出の谷が仕事をしていないだけであろうが)。
拾いモノの演技はロザリンデ役の夢妃杏瑠。素直に若い貴族の嫁というテイストを出せていた。
汝鳥伶さんのここまでの功績からか歌の場面が振られていたが、一観客としてはもう少し短くてよかったかと(残酷ですが、後半雰囲気を作りきれていなかった)。

芝居は事前に「それなり」と聞いていたのでショーを楽しみにしていたが、宝塚から若干離れた邪悪な観客から見ると「ところどころ美しい場面があるが、ちょいと眠いショー」であった。
初舞台生が「102」のマスゲームで階段降りする(102期の初舞台)場面やラスト近くのデュエットダンスなどは美しいのだが、演出が淡く進んでいくのと、よく歌えているが特にショーで歌声的にやや一本調子になっている北翔と、歌に難がある他の男役スターという構造で正直メリハリを持って見続けるのがしんどい。

一番客席がぐっときていたのが、完成度は相当低い(特に振付は「過去の引用」を1ミリも出ない給料泥棒ぶり)第7章第20場(若手スターが出てくるところ)というのもうーん、という感じ。

あとこの公演に限らないが、コロラトゥーラ的に歌えないのに無理にそれ風にするのは、そろそろやめてはどうでしょう。

…などいろいろ文句を行ったが、3500円でここまでいろいろな情報が提供されるエンターテインメントもそうはないので、これからも時々は観に行って「観察」するようにしたいと思う。

劇場でジェラートを食べたが、期待よりおいしくなかったのはさておき、注文を紙に書かせる(たった8種類しかないのに)相変わらずの殿様商売ぶりにがっかり。店員は2人いて1人は知り合いの客と雑談した結果次の客の注文品の提供でトラブり、結果その次の注文であった私のアイスを少し溶かしてくれました。こういうところが(昔より改善されてはいるが)宝塚のぬるくてダメなところ。

終了後また宝塚南口まで歩き西宮北口経由で三宮で。大学サークルからの友人と三宮地下街の中で一番雑そうな喫茶店に入り2時間ほど話す。ここでスタミナカレーなるもの。可もなく不可もなく。

別れた後梅田に戻り新梅田食道街の「松葉」で1540円程度、タコハイと串揚げを食べる。変わらず美味。

心斎橋で荷物を回収、御堂筋線で新大阪、土産などを購入し19:50発ののぞみ普通席で現在帰宅中。

※関係各位の皆様に深く御礼申し上げます。今後も関西を多く訪問したいと思っておりますので、なにとぞ宜しくお願い申し上げます。

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2014.06.05

14/5/30-6/1【宝塚月組公演など】

6/22福島県伊達市、6/23新松戸Firebirdと演奏がございます。どうか宜しくお願い申し上げます!

●5/30(金)

10:30~11:30で個人練習、その後西船橋駅ナカに荷物を預け宝塚へ。

宝塚月組公演を見る。全般に龍真咲の腰のコンディションを勝手に心配する。

日本絵草紙
『宝塚をどり』
作・演出/植田 紳爾
→よさこいソーランなどの見せ場はあったものの、全体に短いのに鈍重。宝塚で和ものはもはや厳しいか。
人数かけてもスクリーンセーバーレベルの効果しかなし。松本悠里の劣化(キメ甘し)も痛い。B級は切れあってこそ、なのに。

プチ・ミュージカル・プレイ
『明日への指針 -センチュリー号の航海日誌-』
作・演出/石田 昌也
→三本立てとかショーが中心の演目だと小品となる芝居に力が入る傾向は宝塚にはあり、たまにヒットもある。(近年だと小柳奈穂子の「めぐり会いは再び」など)
この芝居も憧花ゆりの(カツゼツ悪いが)をはじめキレはあったが、石田の「年齢を偽ったことを許容する」類の人情物っぽい感覚が、西洋モノの感覚からはすべり気味。あと一歩。
この組は紫門ゆりやなど芝居心もあるように見える若手がいるが、それを目立たせるにはいたらない感じ。

グランド・レビュー
『TAKARAZUKA 花詩集100!!』
作・演出/藤井 大介
→衣装の趣味がいまいち(いやらしすぎ)。特に百人ラインダンスの衣装は目玉親父が目をピンクにして頭に乗っけているよう。
冒頭の初舞台生(と思われる)ラインダンスは演出がよいが、初舞台生は例年に比べても踊りのスペシャリストが見当たらない感じ。足もひよこが一生懸命上げている感じ。

とはいえこれだけの舞台を最安値3500円で見られるというのは、他のエンタメにとっては脅威以外の何者でもなかろう。

終了後戻り、西船橋で荷物をピックアップして新松戸へ。天やで天丼とミニそばセットを食べてFIREBIRDへ。
お店の皆様、対バンの皆様、お客様に篤く御礼申し上げます。
Firebirdのフードは揚げ物が充実しており、特にアジフライは2枚食べても胸焼けせずうまいです(1枚200円)。
アジフライ評論家のYOSHIOも推薦します。

武蔵野線でThe Moaiの方々、お店の方と一緒の電車で帰宅。

●5/31(土)
1時間スタジオSUNで練習。その後大森へ。
大森のスタバで休憩後チラシをコピーし、「風に吹かれて」へ。
主催のTOMOYA~♪様はじめ共演の皆様、田窪様、お客様に御礼申し上げます。

終了後帰宅。

●6/1(日)
三田方面に朝行った後出先へ。午後になりいったん帰宅して、東武デパート地下の韓国惣菜店のビビンバや「あさひ」のフライドチキンを食べてから新松戸へ。

永井ホトケ隆グループ

OPENING ACT:
ノリノリ兄弟 / The Strange Disease / Midnight Rambler

を観る。かなりの爆音ブルースだったので、逆にグルーブを体感しやすく、満喫する。アンコールはLOVE IN VAIN。
また他のチームも一定のこだわりやスキルがある方々であった。
観客としてMCや手拍子などの重要性を再確認する。

終了後この日ドラムをされていたYさんや、観客だったKさんと話し込んでから帰宅。
お店の皆様、出演者の皆様に御礼も仕上げます。

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2014.03.13

【4/4JOSE+YOSHIO於新松戸、4/20TAKUYA&YOSHIO於川俣】YOSHIO2014年3-6月演奏予定+14/3/7-13の日記(宝塚星組)など

皆様ご無沙汰しておりますYOSHIOです。
まず3~6月で現段階で決まっている演奏予定は以下です。詳細決定しだいまたご報告させてください。

★3/22(土)、西船橋スタジオSUNのAスタジオ単独無伴奏実験ライブEl Solitario Historico vol.19、ゲストはSaigenjiさんです!やばすぎます。
16:30開演です。入場料1000円。
終了後は打ち上げも予定しています。(学生の方はかなり格安で音楽トークにいそしみつつ飲めるチャンスを設定します!)
なおチラシを楽器店「コチャバンバ」に設置させていただいています。
こちらの下にも用意しています。
→このイベントは、本当にありえない内容です。来ない人はもったいなさすぎです。珍しく強気なYOSHIO 拝
→無事終了いたしました。詳細はこちら

★4/4(金)新松戸Firebirdで+YOSHIOの演奏です!ぜひ遊びに来てください。

出演メンバーはNWS/ショコラ/アラブ&よね/meld palette/JOSE+YOSHIO/後ろからの光/森口真実(サブステージ)/田中浩平(サブステージ)
OPEN 17:30/START 18:00 ¥2,000+1drink
JOSE+YOSHIOは20:35~です。

★4月第2週か第3週週末にコスキン・エン・カワマタでTAKUYA&YOSHIO演奏予定です。なおTAKUYA&YOSHIOは8月末まで演奏活動を休止しますので、東北の方ぜひこの機会にお会いしましょう。
→4/20(日)10:00~13:00のどこかで出演予定です。最終確定しだいまた報告します!
→4/20(日)川俣町中央公園野外音楽堂で演奏します。12:00~13:00ごろを予定しています!

★4/27(日)仙台の「春チャラ」に参加します。前日夜には仙台入りする予定です。

★5/12(火)に新松戸Firebirdにて、今度はピン芸人で参加です!コンセプトは「ポップ系女子と変態男子」だそうです…いくつかの点でパーフェクトに条件合致しているYOSHIOが、またもEL SOLITARIO NUEVO vol.2をキメます!

★5月末に久々にTOMOYA~♪さんのイベントにゲスト出演します。お声かけいただき感謝しております。

★6/22(日)に伊達復興音楽祭すまいる&みゅーじっくに出演します。機会をいただき感謝しております。
→Radical Andes Connectionで出演します! JR伊達駅から徒歩10分の会場ですので、観光がてらぜひ!

…6月までにどこかでEl Solitario Historico vol.20を決めたいと思っています。20回記念でまたヤバい競演者を求めようと構想しています。
 お蔭様で人前で演奏させていただく機会を頂戴していますが、自分は同じことを繰り返して「伝統の継承者」とか「いいお手前で」と言われる立場でもないので、繰り返しもありつつもブランニューな要素を少しでも積みましていければと念じております。皆様のご寛容と、僭越なことを申し上げるならばご理解ご支援をいただけますと幸甚です。

続きまして日記です。
●3/7(金)
出先に行った後有楽町へ。回転寿司「うず潮」の安い100円ラインばかり食べる。味噌汁はサービス、ゲソが拾い物。
宝塚星組「眠らない男ナポレオン」、「ロミオとジュリエット」で相性がよかったフランスミュージカル・スペキュタクルの形式による小池修一郎作品で、金もかかっていてゴージャスでよいのだが、うーん、な作品。

特に前半が、「ロミジュリ」みたいに見えすいた話なら逆に音楽をかぶせ倒すスペキュタクル形式がはまるのだが、ナポレオン成功史ダイジェストになってしまうので、だめな活劇を見ている気分になってしまう。それにジョセフィーヌとの出会いとすれ違いを中途半端に宝塚的に(別の愛人のエピソードや、宝塚的には無理にしても臭いのエピソードなどのスパイシーさがなく)絡めるので、抑揚がなくうざい展開に思われる。さらに言えば、スペキュタクルに必要なパンチのある歌唱が特に娘役が出来ておらず苦しいステージングであった。

後半はナポレオンの没落でトーンがダウナーになるので、かなり話の彫りが深くなった。冒頭の雪合戦エピソードと冬将軍に叩きのめされる風景のシンクロで終末感を出すなどの小池演出は冴えている。それだけに駆け足な感じが最後までぬぐい切れなかったように感じられたのは、前半のエピソードの絞り方が不完全だったからで非常に残念であった。

フィナーレのラインダンスなどがももクロの衣装っぽいテイストもあって装置などもあわせ近年の宝塚には珍しいぐらい予算が回っている感あるが、せっかく踊れる組なのでもっと黒燕尾などで締めてほしかった。

出演者について。ナポレオン・柚月礼音はさすがだが、もう少しふてぶてしさを出してもよかったかも。夢咲ねねのジョセフィーヌも太さが不足しまくっていた(歌声も楽曲の要求水準についていけず)が、第13場でキレキレの名演技。
マルモンの紅ゆずるは、少年時代がはっちゃけ感があったが、大人時代のところ、守りに入った二番手演技であった。この人は「打率が低かったとしても長打力が魅力」のタイプなので、パリ開場のくだりなどでもう一段攻めてほしかった。守りの芝居で二番手を維持するタイプになってほしくないし、守りをするなら英真なおき(今回締めていた)の出番を削るぐらいの力量を見せてほしかった。
レティツィアの美穂圭子、タレーランの北翔海莉は流石だが、メッテルニヒの美城れんは第13場でも従者に見える立ち姿で歴史的観点から見ると軽すぎ。
一方若手ではウジェーヌ役の礼真琴が、安定した口跡と歌声で舞台貢献度高かった。

どうでもいい話だが観劇中久々に隣の人に話しかけられしゃべった。スーツ姿で男性が単独観劇しているため興味をそそられたもよう。

終了後立ち食いのやきそばを食べ、出先に戻り深夜帰宅。夜は「三代目極」で煮干ラーメンと唐揚。鶏のみならず軟骨も高水準。

●3/9(日)
昼渋谷マルイに行ってストーンTシャツを物色するが品質・接客ともいまいちなので購入見送り。
淡路町で「つじた味噌の章」にて味噌ラーメン。味噌が正直なのと麺が札幌風であるのが高評価。

コチャバンバでWARAのCD購入し3/22のチラシ設置。

●3/13(木)
昼は水道橋「浅野屋」で天もり大。夕方でもやっている大人なそば店。店はざっくり感あるがそばつゆシンプル、天ぷらが小粋。CPかなりよい。
錦華通りを久々に歩き、不穏な空模様が3年前を想起させる。
「丸香」でかま玉。

御茶ノ水から帰宅。御茶ノ水ホームで音楽関係の知人に会う。
牡蠣炊き込みご飯、甘エビの刺身、甘エビの頭部分を使った野菜汁。

※3年経ちました、と私ふぜいが言うことでもなく、私には東北をはじめ全国の一連の災害・人災に巻き込まれた方のご多幸を祈念し続けることしかできません。
復興関連において何もできない無力な人間である、という自覚の下に、せめて自分の手の届くことに注力していきたいと思います。皆様のご寛容を請う次第です。

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2013.11.04

13/11/2-4の日記(あこチュリライブ、打ち上げ、宝塚花組)

★11/17はRADICAL ANDES CONNECTION、12/7はEL SOLITARIO、12/20はJOSE+YOSHIOで演奏します!
ぜひお越しいただけますと幸甚です!

●11/2(土)
昼は荻窪方面へ所用。途中の新宿乗り換え時に買った神戸屋のサンドイッチを立ち食い。
18時ごろまで拘束後、四谷三丁目のソケーズ・ロックなるライブハウスでの南米音楽ライブ。
最初のカンチャニャンを聞き逃す。
AKO Y CHIMICHURRIの歌唱および演奏を聴く。
LUCHO氏のクンビア歌唱でのねじこみ力にしびれる。歌唱レベルはさておき、このレベルのパフォーマンスは確かに南米的エグみを理解している人でなければできない。

単なるヲタの私見ですが、M.ソーサの演奏は、とてつもない低音~中低音の存在感を生かすためにかなり伴奏の音をケソケソにしているので、そのバージョンのまま、やや音を殺さないスタイルでやると成立させずらいのではないでしょうか。(私もかなりやろうとして失敗しています)

たぶんソーサが歌っている曲でも、「ソーサ以外、特にソーサ以前の人がどう歌っているか」を検討するとよりスムーズなアレンジになるのではないでしょうか、と偉そうな感想で恐縮です。
(例えばSOLO LE PIDO A DIOSも、レオン・ヒエコの最初のバージョンの、リトラルでありフォークロックであるところから組み立てるとより個性をアジャストさせやすいのでは…とか勝手に思いました)

AKO氏の歌唱技術はおそらく「一般の観客が聞いて引かない」水準(これはアンデス音楽業界で相当貴重)で、冒頭の「CANTARE」の歌い上げのところなどすばらしいのですが、ちょっと日本シリーズ中の巨人・澤村投手の投球を連想させる局面が多く、おそらくコスキン・エン・ハポンの枠組みでは同バンドが突出した水準であることが多くの人によって証言されている現在、より多くの曲数でどうやっていくかという組み立てをぜひ今後楽しみにしたいと思います。
(できれば違う店なり環境で見てみたく思います)

打ち上げで「泊り込み」「スリキ」をJ-QUENAで演奏させていただく。またホセ氏が超キャッチーな新曲の中間発表をしていてバカ受けであった。僭越ですがケーナで絡ませていただく。

●11/3(日)
午前は整体。その後「船福」のおにぎりを5個。
自宅で伏せる。
N氏主催のコスキン打ち上げのために這って出る。新宿の永坂更科の立ち食いソバ、今回は温かいそばを食べたところ体調回復。

打ち上げは思ったよりエルダー組もいたが、かなり若いノリが満載。Fさんとケーナトークを僭越ですがさせていただき光栄。
若いノリを浴びながら、「LOS CAPORALES」だけはがっつり入る。
時間がショートではあるが、ここは店の雰囲気もいい意味で新宿的によく、楽しい時間で体調さらに回復。

2次会に「清龍」(昔はやばい居酒屋だったが現在はかなりCPよい店)によって帰宅。

●11/4(月)
朝出先に行く。所用をすませてから東京宝塚劇場で花組「愛と革命の詩」「Mr.Swing!」。
芝居のほうは蘭寿とむ、蘭乃はなはじめかなりしっとり行く感じでよいのだが、PAで調整しきれておらず歌がハウりまくり。また植田景子の演出が、賛否はあろうがハード方面に行っているのは評価できるが、本流を気取ったものかどうかしらないが「愛」とかいう台詞や展開がかなりかったるい。もとからややもすると枠組みを弱くしかねない傾向があるので、もっとスピード感を出してほしいと思う。
「S7 至福の時」の演出は「ダル・レークの恋」にあこがれたものだというのは容易に察しがつく(そうでなかったらパクリの危険があります)が、菊田一夫的フックが弱いため冗漫。
役者は貢献できていた人多し。明日海りおも二面性をまあまあ出していたが、より「凡人の悲しみ」を出せていた華形ひかるは流石すぎ。あと望海風斗が大人の歌声と芝居ができていてびっくりした。

ショーは自分にとってのひっかかり場面が冒頭以外はなし。蘭寿の無駄遣い的な感覚も持つ。

終了後「デリー」へ。カシミールカレーが相変わらず美味。

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2013.09.16

【御礼】TAKUYA&YOSHIO SAM'S BARで演奏しました!+13/9/14-15の日記(宝塚月組公演評込)

【御礼】TAKUYA&YOSHIOは、横浜野毛SAM'S BARにて「ラテン音楽ナイト」の1バンドとして演奏させていただきました。ご来場くださいました皆様、お店の皆様、共演者の皆様に深く御礼申し上げます。

出演者としては、告知が不足してお店やイベント企画の際田様に貢献できなかったこと深くお詫び申し上げます。今後も一歩一歩邁進したいと思っております。

曲目は以下でした。
1、Inti Yacu
2、La Boliviana
3、Vasija de Barro
4、Len~o Seco
5、Maggot Brain
6、Solo le Pido a Dios
7、山から来た男
(otra)San Benito

曲としては5、あと5以降の盛り上げが高評価だったもようです。
4・5はロックな雰囲気のお店でどうしてもやりたかったナンバーで、4は、空気音の気合はよかったのですがそこまでの展開に課題を残しました。
コスキン本番までにがっつり仕上げたいと思っております。

共演は鈴木龍氏率いる前衛ユニット「umiusagi」、ベネズエラ音楽の「Cafe Negro」の皆様でした。前者の意外にも硬質な民族テイスト、後者のかっちりしたベネズエラテイストが印象深かったです。有難うございました。

TAKUYA&YOSHIOはこの2チームに比べると汗の量だけは勝っていたかと思いますが、年齢度外視の野獣(フォーヴィズム、とは申しませんが)系音楽ユニットとしてこれからも修練していこうと思っております。今後ともどうか宜しくお願い申し上げます。

●9/14(土)
昼自宅で食事してから日吉の慶應ラテ研の夏ライブへ。藤原洋記念ホールが小規模オペラもこなせそうなホール。ここで生音とは豪胆だな、と思う。
前半だけしか聞けなかったが、ライブとして成立していたのは出演の皆様の修練の賜物だと思います。聞けてよかったし、最後まで聞きたかったです。(時間の都合)
皆様にもオススメします。

勝手な感想では、特に弦楽器に注目させられました。単音でもある程度聞こえているのは流石でしたが、本来音量的には単音より聞こえやすいはずのストロークのときの音が案外潰れて単音よりも聞こえにくくなるのが意外といえば意外でした。その中で3年生のチームのギターの方が、他の楽器との音圧の関係もあるでしょうが単音もストロークも聴かせていたのが印象に残りました。あとOBの方のケーナは、低音域でも一定の音圧で細かいところもきっちり吹いていて、現役の方の模範になる水準だろうな、と思いました。

(どうでもいいですが、自分はケーナを聴くときに、低音域でどの程度魅力があるか、音圧があるかを重視しています。もちろん自分の演奏のレベルを度外視して、の見解です)

前半で会場を辞して横浜経由で桜木町へ。駅そばのスタジオで50分ほど練習してから軽く腹ごしらえをしてSAM'S BARへ。
集客でお店に迷惑をおかけしたが終演後のビールがむやみに旨い。可能ならまた演奏できればと念じる。

京浜急行経由で帰宅。最近コンビニで「ガツンとみかん」が売り切れていて残念。

●9/15(日)
ぎりぎりの時間で宝塚月組「ルパン」「Fantasic Energy!」。
芝居のほうは、「ルパン 最後の恋」が元ネタだからかどうかしらないが、文庫本を持ち込んでいるような単身男性多し。
「国家組織」とかちらつかせたり、冒頭で集団群舞によるオープニングを執拗に持ってくるあたりは演出・正塚晴彦のクセだしステージがむやみに暗いが、今回は甘めではあるがかなりウェルメイド感あり。
コミックスについでに入っている短編のかなりできのよい作品、といった感じ。変なたとえだが大和和紀『はいからさんが通る』の最終巻に入っていた「杏奈とまつりばやし」レベルなので、大柄な宝塚らしさとかは置いておいて、観るべき作品。

龍真咲・愛希れいかの芝居も破綻なくOKだが(龍が自分を抑えてかっこよく見せる芝居ができるようになっていた。愛希も意志の強さを的確に出していた。ただし愛希のドレスは、特にラストはなんか違和感あり)、伝記作者役の北翔海莉の、自分の野心を脇に置いた芝居の絶妙さが枠組みをきっちり作ったことは明確な事実。お笑い役をしつつも人生を見せる芝居に徹したガニマールの星条海斗やフラヴィの憧花ゆりの、キレ気味のキャラで独自性を出した(時代考証的には×だが)トニー・カーベット役の沙央くらま、意外にも正統な受け系悪役をきっちりやっていたドナルド・ドースン役の凪七瑠海という芝居上での組全体の進歩というべき点も見られた。演出家が仕事をするとジェンヌの力量が増すという好例であった。

一方ショーは、演出・中村一徳の色彩感覚が疑われるオープニングをはじめとして、無駄に音圧の高いポップス系を垂れ流す中でオリジナリティやテーマのない場面が延々繰り出される水準。芝居での幸福感が減衰される。ダンスの振り付けの甘さ(フィジカルな事情があるのかもしれないが)もたいがいで、芝居と同じカンパニーがやっているとは思えない完成度の低さであった。今回は選曲のダメさなどの問題以前に、場面内での抑揚もなく(たとえばGITANOの場面などは、群舞が倒れこんでからスターが歌って再び踊り出すまでの抑揚をつけるだけでかなりいい場面になるはずが、漫然と花をばらまくと踊り出すという最低な展開に)、無駄なキャリアは有害でしかないことを認識させられた。中村一徳は「サラン・愛」のころのピュアさで仕事に臨んでほしい。

終了後「デリー」でカシミールカレーを汗にまみれながら食べ、出先へ。終了後帰宅しイカ刺しなどの食事。体重が減らず困惑。

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2013.06.02

5/26、6/1の日記(硝子迷宮、宝塚宙組、ショコラ)

●5/26(日)
渋谷で出先に行ってからJRで国分寺へ。
会場のgieeそばの中華秀栄で餃子とチャーハン。1000円越えてしまうがナチュラルな旨さ。

硝子迷宮の2回目ライブ。会場はほぼ満員。
歌唱などのグレードアップはこれからでしょうが、「三日月のカンテラ」のスリーフィンガーの安定した速さとスリリングな歌唱、コミュニケーション切断と割り切れない情念の歌詞といったところがかなりハイレベル。正直聴きながら来し方への反省を迫られる迫力であった。歌詞を聞かせることを徹底する歌唱姿勢といい、このグループかなりのオーディエンスをつかむ可能性がある。MCのフレンドリーさも「低姿勢なヤクザ」っぽくてよい。

歌詞であえて突っ込むとすれば男性への批判である「桜散る」という曲での「ぼくちゃんを慰めてほしい」というフレーズは、曲全体がディスりなので、もう一段淡々とした表現にしたほうがよりハマると思います。

共演の突風は、オリジナルやラストのセッションで凄みをみせていたので、カバー曲の選曲意図が共感できず残念であった。

●6/1(土)
11:00の回で宝塚宙組「モンテ・クリスト伯」「Amour de 99!!」を見る。
前者は正直悪評を聞いていたし、現代の若者軍団を無邪気というより痴呆的に扱う手法に「猛き黄金の国」以下のスキルしか感じずイライラするが、後半軍団が消滅するので話としてはまあ楽しめる水準。
演出:石田昌也が若手なら「チャレンジは分かるから工夫を」と言ってあげられるが、すでにベテランなのにオチのつかない演出手法に拘泥するのはやめろ、としかいいようがない。普通に作ってください。
(「猛き~」ではまだ痴呆的な若者が就職で、とかいうフックが聴いてはいたが、今回は類型的な演劇若者を出すだけ。少しは人物を出すときに全人格性を出してほしいとは思う)

出演者としては凰稀かなめはダーク方面の芝居では熱量が出せるので、貢献ができるトップにはなっていると思われる。当たり役なのはベルツッチオ役の緒月遠麻。ヤン・ウェンリー役以降の好調を維持。あとこの組はトップ娘役・実咲凛音もそうだがベテラン~中堅娘役が歌・ダンス・芝居にそこそこの力量を持っており、計算が立つ。小さめの役では風車信号手の天玲美音が庶民的したたかさを出していて貢献度あり。

ショーは正直前半は眠かった。往時のショーで整った演出のものは、現在の、一人ひとりがスミからスミまでむき出してくるようなスタイルではない舞台ではあっさりしすぎているかもしれない。ただ鴨川清作作品の場面は流石の生命力、第17場での美穂圭子の歌(『シャンゴ』から)や第18場での『シャンゴ』フィナーレ場面での群舞でのがんばりはこのショーのハイライト。ただ鴨川の顔写真を出してたたえるようなマンセー演出で地方公演に行くのは結構不安な感じである。

凰稀は歌がうまいとはいいかねるが第19場「子守唄」(何語か不明)の銀橋歌はかなりコージーでよかった。
トータルでいうとそこそこの満足感で、ムラでの評判の割にサバキ待ちが結構いたのも納得。

終了後知人の展覧会に顔を出した後、西船まで戻り駅内の喫茶店でコーヒー。込んでいるがコーヒーの水準は非常な高さ。価格もかなりの高さ。

その後飯田橋経由で東新宿へ向かい「真昼の月、夜の太陽」へ。おどろおどろしい場所かと思ったがかなり清潔なライブハウスであった。ここでネルマーレから派生したデュオ「ショコラ」を観に行く。
前バンドがG+VO、Drの2マンバンドでかなりの大音響(アジカン的)だったので、ここでガットギター(マイク取り)+アコーディオンのインストでライブをする、そしてギターでリズムを直線的に出して持たせるという度胸にまず敬意。曲目もチャールダッシュ、カチューシャ、情熱大陸と、フォルク系だとすると「お客様のニーズにあったソリューションバンド」っぽい曲目だが、そうではなく「やりたいのでやってます」という感じを脱力MC(ただし聞こえやすい)とともに出すのは案外簡単でない。

終了後「どこかで合同ライブやりましょう」という話をする。冬あたりを想定中。

帰宅後とんかつ弁当を食べる。

※アルゼンチン土産の紅茶VIRGEN ISLANDSを飲み終わる。アルゼンチン産紅茶70%、30%はセイロンというお茶であったが結構ボディーが強く美味であった。「アルゼンチンで紅茶?」という方もいるでしょうが、お土産に実は推奨。

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2013.04.29

携帯復旧しました+4/26-28の日記

※お蔭様で携帯復旧しました。ご連絡のお返事遅れましたこと深くお詫び申し上げるとともに、今回お世話になりました皆様に深く御礼とお詫びを申し上げます。
川俣町油田にて携帯を拾って玄関前に置いてくださった方(知らない方です)の存在は、川俣のホスピタリティーの最大の証人だと思います。ともあれ本当に有難うございました。

●4/26(金)
10時過ぎに起床して準備などしていたが出発が遅くなる。
12:30すぎの新幹線で福島へ、車中でチキン弁当。
14:10すぎに着き軽く駅構内すし店で数皿つまんでから15:00発のJRバスで川俣へ。
うっかり油田で降りてしまう。このとき携帯を落としたが雨の音で気づかず。数分歩いて携帯がないことに気づくが時間が遅れていたのでバスで落としたと認識してそのまま歩く。

15:50すぎに公民館へ到着、町長と15分程度お話をさせていただいた後、生涯学習課の課長および課長補佐の皆様と実行委員長の齋藤様とさらに数十分話をさせていただく。お忙しい中本当にすみませんでした。

◆コスキンの会場に、期間中だけでもネットでの中継も含めた発信力強化を狙ってWIFIを通そうという提案をしたのですが、枠組み的にアイデアがある方(なるべくローコスト、可能ならコストのない手法を思いつかれる方、そのような業界にいらっしゃる方がいらっしゃいましたらお気軽にご提案ください。yoshiomizo@hotmail.com でお待ちしています。TWITTER,FACEBOOKなどでも歓迎します。

終了後バス終点まで行き問い合わせなどさせていただいた後、実行委員の方の家に伺いまた20分ほど話をさせていただく。本当にお邪魔いたしました。

18:04発のバスに乗り終点まで行く。当初営業所まで行く約束だったが、「バスの中にはなかったです」ということで時間もないので仙台まで移動する。

仙台到着後DOCOMOへ電話し使用停止の申し入れをしたところ、GPS調査で油田付近にあるとの知らせを受けるが、探しに行ける時間もないのでとりあえず停止しておく。

宿は東横イン仙台東口1号館。東横インは初宿泊。GWでもシングル6000円程度で駅から徒歩5分、建物はどうみてもワンルームマンションの流用(ベランダあり)、古いビジネス特有のにおいはするが、ネット使い放題、バスタオルやズボンプレッサーもあるのは、世界的に見ても極めて高水準ではないかと推量。

宿でブログやFACEBOOKの更新(ダメモトで携帯の場所のみ書かせていただく)をしたのち、FACEBOOKメッセージでの連絡先からS氏に連絡を取り待ち合わせ場所へ。タクシーで行ったところ920円程度。

21:00すぎにS氏・D氏と合流して国分町あたりで適当に、ということで○特漁業部すし別館へ。勘で入ったが店構えの割に値段はチェーン居酒屋レベル、魚の質はそれより2ランク上ということで結構良質。25時までいて@3300程度。ケーナ奏者が無力感を痛感するシチュエーションについてのトークなどで盛り上がる。

店周辺で解散して自分はクリスロードを経由して26:00ごろ宿につく。途中でそばの神田にて野菜天そば。想像よりも結構まとも。天ぷらと汁が特に高品質。

●4/27(土)
7:00ごろから目覚めるが動けずにいたところS藤様から電話を頂戴する。
携帯を拾ってくださったこと、携帯を道端から拾い上げてくださった方がいたことをお伺いし申し訳ない気持ちになると同時に、川俣の伝説がまた一つ増えたとの思いを新たにする。本当に有難うございました。

この知らせでやっと動ける状態になり、9:00に部屋を出て朝食。さして期待していなかったのだが、おにぎり+味噌汁だけでも文句をいえないのに梅干だけでなく肉団子(まとも)やコーヒーもある。この手の格安チェーンだと朝食はロビーの片隅だったりするが、ここは食堂が一応あるのでまあまあ落ち着いて食べれる。非常な好印象。

仙台駅まで行き仙石線で数駅乗って宮城野区文化センターへ。集合時間には遅れるが準備やリハ進行を手伝う。据付型マイクの集音のため4人以上だときつそうだったが、チャランゴの音は綺麗に取れていた。

リハが押したため昼食は差し入れのおにぎり2つ。

13:00開演後は控え室(会場やロビーの様子をモニタリングできる、音声も聞ける最新鋭のもの)周辺で練習しながら演奏を見る。
このイベントは、レベルはともかく参加者の多くが演奏も手伝いも等しく前向きにこなすので非常に爽やかである。

出番は休憩後2番目。前はDAIJITO、勢いのあるさすがの演奏。
CH'ISI(夜という意味)というJAIME TORRESの曲の中でも美メロの曲を演奏する。ただの旋律だけになるところだが、分かりやすくしかしチャランゴへのリスペクトも込めて、という演奏をこころがける。結果は不明。

その後もテキパキと演奏が進み(出演者が多くてもテキパキしているとだるくない)、フィナーレへ。フィナーレで旋律が飛ぶという失態を演じる。

皆様に深く御礼とお詫びを申し上げます。来年もぜひ参加したいです。あとコスキンのお祝いを皆様からいただいたこと、本当に感謝しております。「もっと話聴きたかった」という方もいて申し訳ない思いでした。
コスキンエンハポンでもお話する機会必ず作ります!

終了後ご挨拶などしてから打ち上げへ。打ち上げは会場内の和室、ステージ付き。
弁当と乾き物、飲み物を持ち込んで、参加者がそれぞれ打ち上げ演奏をする感じ。ここではU松さんとともに進行役も務める。ここでもセッションで崩壊したりとちょっと修業が必要であることを思い知らされる。

ただDAIJITOからコスキンでの演奏をもったいないぐらい賞賛いただいた後で「ここがスタート地点だと思ったほうがいい。自分も30年やって0が1になったかどうかなんだから、とにかく音楽を頑張っていこう」という貴重なアドバイスをいただけ、これからも自分の道をがんばっていこうとの思いを新たにする。

21時に終了し解散となるが、有志5人ぐらいとともに福星門へ。ここは年末に正直苦しかったときに仙台の皆様に話を聴いていただいた場所なので非常に思い入れがあった。ここの台湾料理はかなり本式で美味だが途中で悪寒がしてちょっと食が進まず。

23:20ぐらいに解散、地下鉄で仙台駅まで戻り大量に飲み物を買い、フロントでパブロンを貰う。親切でよいのだが、布団はかなり薄くここはマイナス査定。着替えたら悪寒は治まったので、これからは周囲に見苦しくないように演奏後必ず着替えたいと思う。

アジアンカンフージェネレーションの番組を見ながら就寝。たぶん25:00すぎ。

●4/28(日)
7:00に起床して着替えと荷造りだけしてむりやり食堂へ。
10分でおにぎり4つ食べてからチェックアウト、7:56発の新幹線で東京へ。
有楽町のコインロッカーにて荷物を預けたのち東京宝塚劇場へ。花組の「オーシャンズ11」。
メンバー間の意思疎通がよくなっていて前回見たときよりも特に前半のグレードアップ、前半ラストの群衆シーンのワクワク感は小池修一郎の最近の仕事としてはかなりいいお仕事。

ただアドリブはかなり多すぎ。悪役キャラの単純化、北翔海莉のいい人感はもう少し下げたほうが(ただし歌は絶品すぎ)、などあるがかなり観客としてはお得な舞台。ひさびさにサバキ待ちが重層になっていた。

終了後船橋に戻る。夜は鮭と野菜の煮浸し。夜携帯と竹屋菓子店のチーズさぶれを受領する。

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2012.11.26

11/14-25の日記(断片的に)

12/1、菱本幸二さんとのやばいEL SOLITARIO vol.15、2012年アンデス音楽界隈の事件化必至イベントです!
1/6にはコスキンエンハポン審査会参加者中心の合同ライブやります! 壮行会がてらぜひ!

●11/14(水)
六本木・KNOB(ノチェーロのすぐそばのビル内)にてペルーサ・タクナウのライブ。
フリードリンク7500円はいわゆるラテン営業的価格で正直財布に厳しい設定なので自分が本来来るべきではない会場かなとは思ったが、音響はかなりよい。

演奏は、今回初来日というGerman Fratarcangelli(アコーディオン)がかなりの超絶であったこともあり満足。
バカテクだがほどよく硬質さも残しているため、クラシックもチャマメもタンゴもパリ・ミュゼットも違和感なく素直に聞ける音質・スタイルであった。
KOJI氏に会えなかったのは残念だが、演奏を素直に楽しむ。

終了間際にアットホームかつイノセントなMCで会場を盛り上げていたTAKAKOさんから日本代表として紹介を受け恐縮。
※TAKAKO様には今回の派遣関連で大変お世話になっております。深く感謝申し上げるとともに、当方も頑張ることを改めて誓います。

●11/15(木)
宝塚宙組「銀河英雄伝説@TAKARAZUKA」観劇。
話を知っていなくても分かる、という同行者のコメントはあったが、やはり原作ヲタでないと理解しかねる箇所というか物語設定はあろうかと思われる(以前なんで人物の名前がドイツ語なんだ?と原作をただ読んだ者に聞かれたときは、「田中芳樹はドイツヲタなんだ」といってよりハードドイツヲタな「アップフェルラント物語」を押し付けたことあり)。
客席にかなり書生系ヲタの30代以上の男子が多く新鮮(自分もその一味なのだが)。

おいしい役なのはヤン・ウェンリー役の緒月遠麻、堅実に不器用テイストもキメていた。
健闘が光ったのはオーベルシュタイン役の悠未ひろ、自分は悠未の芝居で初めて納得した。大柄な怨念を出したあたり、キャリアハイの演技でしょう。
トリューニヒトの星吹彩翔は男役としてはまだまだだが、「戦没者慰霊集会」(カンパニーとしてのダンスなどの熱量・完成度高し)の冒頭でいんちきくさく腕を振り回す演技がトリューニヒトの俗物感とうさんくささを出していて工夫を感じた。トリューニヒトは、読者が見逃しがちだが極めて重要な役回りなので(原作でも)、ここに熱量ある場面を当てた小池修一郎の演出はさすが。(ただ暗殺未遂などの処理はだいぶスベりぎみ)
娘役に役が少ない話だが、ジェシカ・エドワーズの純矢ちとせ、アンネローゼの愛花ちさきなど達者な役者が説得力ある舞台を構築していた。「まだ疲れてはいけません」のあたりは落涙もの。
個人的にはフェザーンコンビにもう少し柄の大きさがほしかった。

振り返るにやはり舞台の肝は自分にとっては「戦没者慰霊会」で、ジェシカが放った「そのときあなたはどこにいましたか」という問いかけは、自分たちもすべきであるしされるべきなのだろうな、などと柄にもなく反芻しながら帰宅。

…思い切ってこの演目を博多座に突っ込む、とかいうことはないでしょうか、などとも感じる。自分としては「逆転裁判」よりも評価の高い演目だったが、市場の判断を仰ぐしかない。あと帝国側の人物が本来宝塚的には表現しやすいはずなのだが(コスチュームも含めて)、自由惑星同盟のほうがいきいきして見えるのは、宝塚の枠組みの強度の変化にも関係する話かもしれない。

●11/23(金)
慶應三田祭のラテ研ライブにお邪魔する。
客席にもステージにもさまざまな大学OBがいる状態(自分もそうだが)。
1年生が超高速カルナバルグランデ~遅速サンフランシスコ(ケーナ辛いはず)などの技を繰り出していて楽しそうであった。女性の真面目なケーナ奏者が好印象。
OB系を中心にした演奏では、名古屋系の音色の確かさが、慶應のカラーである奔放さとうまくマッチしていた。
自分も1曲だけ無伴奏独奏させていただく(「ケーナが泣いている」)。失礼しました。

終了までいてOB系飲み会に同席させていただく。名古屋系が多い。9割バカ話、1割シリアスという感じでいつもと違う楽しさ。

皆様どうもありがとうございました。

●11/24(土)
13:00すぎ駒場でホセ氏と待ち合わせ、駒場祭の民音開演までJ-QUENAを試させていただく。
J-QUENAはこれまでのケーナ界の常識を覆すやばい水準およびコンセプトの製品と目される。

時間の都合で最初のDORMITARしか聞けなかったが、1年生チームらしい箇所もあるものの相当な水準の演奏。
特に3曲目の水瓶のクエッカから乗ってきて、「いつわりのジャコギート」で一気に音圧を上げてくる。
ここのチームは特に「1人明らかにフロントを張ってきた経歴をもつビエントス奏者がいてその片鱗を見せており、もう1人のケーナ奏者も引っ張られて1年生とは思えないところまで水準向上している」「ギターのうち1人が明らかにバンド経験者で、ラストの『コーヒールンバ』をロックベースラインでやりすぎずに引っ張るなどセンスもかなりよい」という長打力を有している。

学生フォルクローレのレベル向上・活性化はコスキンでの演奏でも証明されているが、かなり凄いことになっています。学生ライブを特にベテラン演奏者は覗いてみましょう。絶対に勉強になります。
また学生の皆さんは自信を持って演奏していただくとともに、どんな形でも卒業後も無理をせず自分の信じる形で演奏を続けられるようにしていただければとロートルとしては願うのみである。

…興味がある方、時間が合うようでしたらどちらが上とか下とかなしでセッションないしトークするのにやぶさかではないので、気軽に声をかけていただけると幸甚です。メアドはこちら

時間切れとなったので(その後のチームも凄かったらしい)、吉祥寺に行きJOSE+YOSHIO練習。昼を食べる時間がなかったので商店街のパンを立ち食い。

終了後打ち合わせつつ食事。

その後西荻窪FLATでayanaプロデュースイベントを後半のみ見る。「絶えずBEATしろ」の、ベースが強力でありつつ初期ナンバガ風のアプローチもある感じがかなり素晴らしかった。
RADICAL ANDES CONNECTIONのベース奏者でもあるayana氏のイベント実行能力とロックへの目配せの確かさにも敬服。イベントは案外アットホームで、ロック未経験者でもアリのイベントだと思われる。

終了後数人で沖縄そば食べて帰宅。

●11/25(日)
昼コチャバンバでMARGARITA LASOのCDを購入。ジャケ買いするならもっとセクシーなのがあったのだが(APOSTEMOS QUE MI CASOというやつ)、流石に試聴しMas bueno que el panを購入。Pasito tuntunで決めて買うが、ロンダドールが利いている曲も複数あり、アンデス音楽愛好家にもアリだと思われる。歌詞も掲載されている。
その後チラシを置かせてもらう。

渋谷で所用を済ませて帰宅。

△おまけ。韓国のアシッドクンビアことポンチャックの大家、イ・パクサの歌唱のなかでももっとも伝承性の高いやつを。
http://www.youtube.com/watch?v=-pD007w94uc&feature=relmfu

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2012.09.29

12/9/21-23の日記(ノルテ・ポトシ富良野公演、宝塚花組)

◆ブルガリア音楽ベースの要注目楽団、グロズダンカとのJOSE+YOSHIOによる対バンライブ(於:祖師ヶ谷大蔵 カフェムリウイ)、10/13に強行しますのでぜひご来場ください!

●9/21(金)
出先に19時過ぎまでいてモノレールで羽田へ。
セキュリティで楽器持ち込みタグを付けてもらうように言われ対応後弁当購入。
生姜焼き弁当で味はいいが正方形で量が少ない。
JALの最終で千歳へ。
千歳空港で今回お世話になるM氏に拾ってもらい札幌へ移動。
移動中になか卯でミニ牛丼とうどん、鶏の唐揚げ3個。
なか卯で1時間程度語りあってしまい宿に到着するとすでに0:30すぎ。

狸小路のホテルに泊まる。リッチモンドだが福島よりも古くいわゆるビジホ感が濃厚。ただし部屋の机が広いのは変わらず高評価。
このまま寝るのも余りにも寂しいが歩きまわる体力もないので、「まる山本店」でしぐれ天そば。札幌ではごまを打ち込んだそばが一定数あるがここはその一つ。いわゆる有名系ラーメン店よりも、地元の酔客やススキノ労働者の利用が多く、味は普通だが街の体温が感じられる店。深夜までやっている。

●9/22(土)
8:00ごろ目が覚め、身支度・荷造り後バイキング朝食。スープカレーがあるのはやりすぎだと思うが(スープカレーは自分が住んでいた1992-94年ごろは「スリランカ狂我国」など特定の店にしかなかった。今でも割高感があり、これを食べるなら東京にもあるが狸小路1丁目の「デリー」カシミールカレーを推奨します)、海鮮ちらしずしは案外拾いもの。
9:30ごろ拾ってもらい出発。途中北24条あたりのやたらとオリジナル調剤を推奨してくるマニアックな薬局に、札幌の自営業系のテイストを久々に感じて懐かしかった。
富良野まで行き、「小玉屋支店」で釜揚げそば。想像より味はまともで、非観光的な店を探すなら推奨、量が多くCPはかなりよい。ただし釜揚げそばはそばががんがん伸びていくので推奨せず。

そこから富良野演劇工場へ行き、ノルテ・ポトシ富良野公演を見る。
200人程度の定員のホールは8割がた埋まっており(チケットは定員程度売り切ったらしい)、関係各位の努力の成果を思い知る。

ノルテ・ポトシを生で見るのは初めて(というかそのような機会があるとは思わなかった)だが、公演として素晴らしかったし、一般客の比率が高かった会場を納得させる内容だったと思われる。
冒頭の旅人宿「ノルテ・ポトシ」の宿主の方が「富良野で演奏してもらうのは夢でした」と朴訥に行うあいさつで、関係者はすでに泣きそうになっていたであろう。

演奏としては冒頭4曲では会場全体に緊張感があったが、5曲目MUNASQH'ETAYで「早く3羽にならないかな」という大らかな歌詞内容をJuan氏が話したあたりでほぐれ(Juan氏の日本語は特に第1部では絶妙で、今回の成功に寄与)、SAUCICA(自分はノルテ・ポトシといえばこの曲)やCOLQUECHACAMANTAあたりの盛り上がりに結びついていた。
第2部では冒頭のカルーヨメドレーでのAmor Prohibidoが、いわゆる「民俗的」だけで語られそうなこのチームの越境感を感じさせる情感で自分にとってのてっぺんであった。
第1部のMUNASQH'ETAY~第2部CACHARPAYA(技術レベルはさておき管楽器が雰囲気を出していた)までがこのライブのハイレベル時間帯だったと勝手に認定している。THE WHOのワイト島ライブの「TOMMY」部分といった感じ。

音響・進行などで、変な司会が長々とどうでもいい話をするなどの明確な過失はなく、一般のお客様も満足するレベル(会場は素晴らしい雰囲気)となっていた。

生で見ていて思ったのだが、PHUTUCUM(個人的にはSAUCICAよりピンと来なかったが)などのヒットナンバーで見るように、民俗伝承的要素が濃厚とはいえ、ノルテ・ポトシは「コンコータやチャランゴのリフで押し切る、リズム重視のトレンドの一翼を担ってきた、いい意味で伝統的要素の強いフォルクロックバンド」と勝手に感じた。チャランゴは結構現代的なアプローチもあるし、なによりギターをアンプリファイしているあたりにそのトレンドを感じる。
自分ふぜいがいうまでもなくコルネリア氏の歌声は屹立しているが、あの発声は本来20曲以上も連日歌うためのものなのだろうかという疑問も持った。このサウンドを成立させるための努力の総量と、特に小柄な彼女にかかる負荷の強さにに粛然とせざるを得ない。
ともあれ観て聞くことができてよかった公演であった。

※今回「ケーナがあまり出てこない」「旋律至上主義ではない曲構成・コーラスなどもない」タイプのグループということで、正直動員を悲観していたが、想定よりも各地で動員があったのは、関係各位のご尽力もあるが、一定数「ボリビア音楽に興味があるアンデス音楽愛好家」の数が見えにくいイワシの群れのようではあるが増えているということの証左かもしれない。
またそうはいっても人が4人も移動する今回の公演の予算の出所などは不明ですが、「自分にとってもノルテ・ポトシを呼ぶのは夢だったし、だれかがやらなければ」とおっしゃっていた木下尊惇氏のご尽力と自己抑制(ステージには立たず運営に徹していた)に勝手に敬意を表します。

終了後宿「ノルテ・ポトシ」に行き、北海道だけでない愛好家の集まるパーティー用の練習などする。
パーティーでは40人以上の参加者に加えノルテ・ポトシのメンバーが2時間以上いて愛好家の演奏を聴いた後で、演奏をしてくださった。2,3曲かと思ったら6曲、しかもラスト2曲はワイニョ、トナーダ(いわゆる日本でいう「ティンク」のリズムだが、ルベン氏から「ティンクは祭りの名称でリズムの名称ではありません」と異例のMCがあった)なので、ペーニャ1ステージ分の演奏であった。
ここではPAの手伝いをしていたのだが、ノルテ・ポトシのときにPAをしていた木下氏が演奏に呼ばれた2曲は、不肖YOSHIOがPAをやるという事態になり、珍しく責任感で固まる(設定はほぼいじらず、であったが)。
PAもどきをして感じたのは、コルネリア氏の歌の立ち上がりの剛球感がすごく、立ち上げだけでも下げないとハウリングしそうな音の出方にのけぞらざるを得なかった。凄いの一言。

ノルテ・ポトシ御一行を送り出してから、非常にインサイドワークのうまいマルチプレイヤーとして道内シーンの品質管理に貢献しているM氏と2人で「DANZA AYMARA」「SAN BENITO」の2曲を演奏する。
M氏の掛け声などもはまり、一定の評価を得る。(Mさん、ぜひRADICAL ANDES CONNECTIONの道内限定メンバーになってください)
その後往時一緒に演奏させていただいた(そしてTAKUYA&YOSHIOとも遊んでいただいたことがある)福井岳郎さんの演奏を久々に拝聴し、「ピオピオ」の日本語のせのテンションにぶっとぶ。
福井さんの声の説得力が健在でうれしい思いをする。福井さんHPの更新をお願い申し上げます。

その後道東で活動するオコンコロのメンバーと一緒に演奏したり(ケーナの方がかなりの業師です)、他の方の演奏を聴いたり、他の方と演奏したり、トークをして寝たのが28:30。
一時期YOSHIOは札幌で活動していたので(1993-94)、その当時からのお知り合い、新しいお知り合い、学生サークル時代以来とさまざまな方とご一緒できたのも、ノルテ・ポトシマジックであろう。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
この際に網走のカシュー氏から自作のケーナをいただき、アドバイザリースタッフとなる。いわゆる竹製ケーナな音であり、現地曲系を演奏するには高音は吹き込む必要があるが、低音がかなりブーストできるケーナ。ケーナづくりの水準としてはかなりである。
北海道は河辺さんの影響からか、他地域よりも細身のケーナの制作に長けている方が多いような気がする。

●9/23(日)
6:00に上富良野ハイヤーを呼んでいて来てもらっていたようだが目覚めるわけもなく、気がついたら7:00前。
茫然とするがM氏に事情を話し、岩見沢まで送ってもらい(1時間半程度)、8:56岩見沢発の千歳空港行き特急に間に合う。
M様本当に有難うございました。※ハイヤー会社にもお詫びしました。

空港はJALの手荷物預かりが20分以上かかる混雑状態。往路に付けたタグで通過。11:00発の飛行機で戻る。
焼きサバの押し寿司などを土産に買って帰るが、丸井今井の売店に置いてあった夕張・うさぎやのシナモンドーナツは、冷やすとむしろおいしい。

羽田到着後空港内のカプセルホテルみたいなところ(2時間1600円)で身支度など。自分のときのフロントが異常につんけんしていたが、風呂につかれるので予想よりもリフレッシュできた。
有楽町へ向かいコインロッカーに荷物を預けてから、東京宝塚劇場で花組「サン=テグジュペリ」「CONGA!」を観る。

さすがに疲れていたのもありそんなに大層なことはいえないが、もっと演出段階でやりようのある芝居でありショーではなかったかとの印象。
まず芝居のほうは、『星の王子さま』がはまらないし、不思議な世界のもとでの対話という構造で近似性のある宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を読んでも「貧乏な植字工が牛乳とトマトの食事ってけっこうハイカラだな」とか下らないところしか気に留められない汚れた男子がいうのもアレだが、出来の悪い子どもミュージカルっぽい感じを受けてしまう。
登場人物の多くが、大人にならないことを『星の王子さま』でエクスキューズしているような感じで無責任は雰囲気を醸し出してしまい(役者の責任ではない)、くどいのが売りのはずの谷正純の、くどさを引き起こすもとのこだわりさえない淡泊でしょっぱい仕事にがっかりする。

主人公の蘭寿とむが、コンスエロを強引に口説くシーンの切れ味のみ最高であった。蘭乃はなは蘭寿のような割り切りもできず、脚本とともに轟沈したような人物像が統合されない芝居。
壮一帆はきつねでのセリフ回しのうまさによるファンタジーとリアリティのバランスワークなどでまだ見せるが、サヨナラの愛音羽麗はいい人設定に忠実すぎて沈没。
この組にいる華形ひかる、紫峰七海のような達者な役者も活用されきらず。
ただサン=テックスを殺してしまったホルスト役の望海風斗が設定の両面性を生かして頑張っていたのは目を引いた。

ショーのほうも、藤井大介演出のキレのもと蘭寿の熱いショーを期待したのだが、「エル・クンバンチェロ」を短く使う場面の濃さが印象に残る程度であっさりとしている印象。
宝塚のラテンはその精一杯感が、現地のプロが隠し持っている(そして日本の二流のプロだと手慣れたお仕事感で存在自体を否定してしまう)パリパリの要素を引っ張りだしているという点からみて素晴らしいので、もっともっといい意味で過去の資源を使いまわしてほしいと切に願う。(宝塚が自分にラテンソングのテイストを植えつけてくれたことに感謝しているからこその苦言)

とにかく蘭寿が元気なうちに、濃くセクシーな男の芝居をがっつり観たいと切に思う。

さすがに観劇後まっすぐ帰宅。家でもしょもしょ食事をして寝る。

※今回の北海道では、文中以外に述べた方にも多くお世話になり、感謝のしようもございません。今度はもっとゆっくりする形で伺いますので、また遊んでやってください。機会あれば何らかのユニットで北海道で演奏&交流できればと念じております。

※※さすがに遊びほうけているので節約が必要と思いその後「はなまるうどん」によく行っていますが、渋谷西口店のおろししょうゆ(冷)や野菜天がガチうまです。冷やしだと麺のコシが名店系に近い水準でびっくりしました。しょうが、ごま、ねぎ、揚げ玉フリーで店の治安も悪くありません。

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