2015.12.09

【初発表】151212早大オペラ研究会で宝塚についてトークします

標記の件ですが、標記の通りです。

なおYOSHIOの代理人の名前での発表になります。(と「大統領」さんのパクリをして恐縮です)

お時間などはこちらを参照ください。

無料で聞けますので、聴いてみようかという方はもし宜しければ連絡ください。こちらです。


▼オペラ/音楽劇研究所2015年度12月研究例会(第144回オペラ研究会)

◇日時:2015年12月12日(土)16:00-18:40
第1部:オペラ/音楽劇キーワーズ 16:00-17:00
第2部:研究発表 17:10-18:40

◇会場:早稲田大学 早稲田キャンパス22号館 202教室※場所は直前に変更になることがあります
  キャンパスマップ:https://www.waseda.jp/top/access/waseda-campus


◇内容
第1部:オペラ/音楽劇キーワーズ 第9回 (16:00~17:00)
     報告者:溝口 祥夫
     題目:「見張塔から眺め続けた宝塚歌劇」

第2部:研究発表(17:10~18:40)
     発表者:奥 香織
     題目:「初期オペラ=コミックのドラマトゥルギー
   ― 公権力、観客との関係性をめぐって」

     * * *

〈第1部「オペラ/音楽劇キーワーズ」報告要旨〉
 100年を超えてなおファンを巻き込む演劇分野として存在し続ける宝塚歌劇。女性による、女性のためのものと見なされるのが一般的であろうこの宝塚歌劇を、タカラジェンヌや運営陣とほぼかかわることなく25年以上継続的に眺めてきた一男性が、宝塚歌劇に関するいくつかのキーワードを交えて、どのように接して解釈してきたのかを報告する。ある種のオーラルヒストリーを提示するかたちで議論を深めたい。

〈報告者/発表者 プロフィール〉
溝口祥夫
 1969年生まれ、会社員・ケーナ奏者。1992年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。マスコミ勤務の後、教育関連産業従事の傍ら、1999年ごろより『宝塚アカデミア』(青弓社)・『宝塚プラス』(小学館クリエイティブ)で宝塚評論を執筆、編集同人も歴任。さらにアンデス地方の笛・ケーナ奏者として20年以上活動し、現在もライブハウスなどで年40本以上ライブ演奏を行う。

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2012.06.26

人様から来たメールでの情報勝手掲載120626

ケーナ奏者岩川光氏からのメールです。

(引用開始)
皆様、こんにちは。

いよいよ今週金曜日、6月29日はアルゼンチン人パーカッショニスト、フランコ・
ピンナ氏とのスペシャルライブが開催されます。
フランコ・ピンナ氏は日本での知名度は決して高くありませんが、アルゼンチンをは
じめとする南米大陸各国や合州国などでは、アルゼンチン音楽特有のリズムワーク
と、ジャズのパフォーマンスで培った「歌心」ある即興を、違和感なく絶妙に融合し
た彼独自の天才的な演奏で、ラウル・カルノタ、ルーチョ・オジョス、パブロ・シー
グレルらといった音楽家から厚い信頼を得ているプレーヤーで、その参加CD数はす
でに50枚以上ですので、もしかするとどこかで耳にされている方もいるかもしれま
せん。

今回、フランコ氏は本来は別の企画のために来日することになっていたのですが(パ
ブロ・シーグレル氏のバンド一員として)、昨年12月のブエノス・アイレス市での
僕との共演(ギタリストのキケ・シネシ氏の企画・共演)での縁をきっかけとしてコ
ンタクトを取り合い、「是非、日本でも一緒に何かやろう!」ということで実現した
のがこのコンサートということになります。
友人として、そして素晴らしい音楽家として、敬愛するフランコ氏と最高の一夜を作
るために、日本人の素晴らしい音楽家2氏(ベース西嶋徹氏、ギター大柴拓氏)も招
き、特別編成のカルテットでお届けすることになります。
本当に一夜限り、この夜だけの演奏会ですので、皆様是非お出かけください。

* * *

『フランコ・ピンナ来日特別公演 ENCUENTRO MAGICO CON FRANCO PINNA en JAPON』
日時:2012年6月29日(金)19時開場/19時半開演
会場:公園通りクラシックス
(http://www.radio-zipangu.com/koendori/index.php)
料金:4,000円(当日:4,500円/学生:2,000円)
出演:フランコ・ピンナ(パーカッションfrom ARGENTINA)、西嶋徹(ベース)、大
柴拓(ギター)、岩川光(ケーナ)
予約・問合せ:03-3464-2701(公園通りクラシックス)hikalucas@yahoo.co.jp
※前日までのご予約で「予約料金」となります。学生は同様にご予約の上、当日学生
証をご提示ください。

(引用終了)

岩川さんも首都圏ケーナ奏者としては、先発ローテーションを守ってコンスタントな活動をされています。
学生割引もありますので、気が向かれた方はぜひ。
ちなみにYOSHIOは首都圏ケーナ奏者としては「ワンポイントリリーフ」でしか使われていない状態となっていますので、まずは登板を増やすことを目指して頑張ります。

引き続いては、オペラ研究会のMLに流れてきた情報です。

オルガン・チェンバロを演奏される、牧真之さんという方からの情報です。

(引用開始)

この度、7月にドイツよりリコーダーの巨匠であるエヴァ・レジェーヌ先生を日本にお連れすることになり、様々な企画を計画しております。

7月8日に大変伝統のある古楽研究会「Origo et Pratica」にて講義、演奏、レッスンを行わせていただくことになりました。

イヴェント詳細はこちら:
http://www.origoetp.gr.jp/

講座詳細はこちら:
http://www.origoetp.gr.jp/event_topics/20120708/20120708lecture.pdf

講座内容は米国各地と中国北京の中央音楽院で行ってきたもので、大変な好評を得ております。皆様のご来場をお待ちしております。

ご興味がありましたら、古楽研究会までご連絡ください。

(引用終了)

一般の方でも参加できるようです。けっこうガチな雰囲気でありながら外部へ開かれた感じもあるようなので気が向かれた方はぜひどうぞ。

※演奏やイベントの情報お寄せいただければときどき勝手に紹介します。もちろん不利益にならないように、という配慮はしますが「紹介するな」という場合は事前にお知らせくださいませ。

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2012.06.17

6/9-17の日記+再起動挨拶

●6/10(土)
早稲田に行き「メルシー」でラーメンとチャーハン。どうも炭水化物まみれだが旨いので仕方がない。
早稲田~高田馬場はラーメン激戦地のようだが、メルシーにしか行く気がしない。

その後早稲田大学オペラ研究会に参加。
こちらは大学の研究室を中心としてよりゆるやかな組織でオペラ研究をしている組織だが、ここに「ボランティア会員」としてもぐりこんでいます。

今回の発表は早稲田大学大学院修士課程の三浦領哉さんによる「ロシア・オペラ史概観」。
ご専門からやや領域を広げて門外漢にもわかりやすくロシアのオペラにおける特殊事情も解説くださり、非常に面白く有意義な発表であった。
自分にとってのキーワードは「ロシアの国民精神としてはプーシキン、近代ロシア語の確立という点も」「正教文化への注目が必要、たとえば典礼では楽器使用ご法度」「モスクワは第3のローマと呼ばれたがる」などなど。

終了後の懇親会にも厚かましくお邪魔する。ヨーロッパ旅行の話から教養課程の重要性まで幅広く。

●6/10(日)
夜宝塚関係でプランタン向かいのビルのひらまつ系の店の食事会にもぐりこむ。一応正装。
話はとことん有意義で非常によかったが、宝塚の宝塚らしさをどう内部で引き継ごうとしているのか、ということが今後もっと注目されるべきかと思われる。

●6/16(土)
チケットが取れていなかった宝塚宙組のサバキを狙うが当然ゲットできず。
せっかく出かけたので中華街へ行く。
あまりに人が多いので道を見失い、休憩がてら「緑苑」という中国茶専門店の2階にある「茗香閣」で休憩。1200円~と高いが、工夫式の茶の入れ方で5杯程度飲みながら中華街の外れの梅雨時の様子を1時間程度眺めるのはかなりしっとりして落ち着いた時間となる。茶を買おうとするが飲んでいた鉄観音は100グラム4000円以上なので諦める。
(中国茶インストラクターという資格があることもここで知る)

手に入れた地図で道をたどり、目当ての「萬来亭」(045-664-0767)へ。カルカス公演の後以来なので1年ぶり。
自家製麺をしている中華料理店で、リーズナブルだがメニューを選ぶとかなり美味。きゅうりの和え物、干し豆腐の和え物、上海やきそば、海鮮平麺あたりがマスト。接客はいまひとつで結構込んでいるが、観光客だけでなく地元系も多い感じで、ぎりぎり本来の中華街テイストを残す感じで好感。麺はするする入る。
案外横浜スタジアムからも近いので観戦前などにいかがでしょうか。

石川町から帰宅。夜はオージービーフのステーキ。牛肉のサシよりもオージーのほうがいいかな、と最近とみに思う。

●6/17(日)
朝はえぼ鯛。
午後から吉祥寺でリハ。かなりスタミナを使うが、やはり練習をきちんとすると精神の贅肉が取れる。
マイクを上からきちっと当てて近づくことでの音圧の確保、リバーブの選択、ゲインで調整などを理解。
PAワークもシンプルに実力を出せるように対応しなければならない。
終了後魚民で3時間程度飲む。

…最近1月程度音楽的に引きこもりでしたが、そろそろ再起動していきます。
コスキン・エン・ハポンを目指して、通常の活動もきちっとこなして行きたいと思います。
今後とも宜しくご指導ご案内、トークへのお誘いなどください。
もちろん演奏依頼なども熱く対応いたします。こちらへ。

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2012.06.09

5/13-6/8の日記(断片です)

●5/13(日)
宝塚雪組「ドン・カルロス」「Shining Rhythm!」鑑賞。
チケットがなくサバキを狙うが貸切なのでサバキなく、やむを得ず午後公演の2階16席を3枚ゲット、@2500なのでオトク。だがちょっと不人気ぶりにひく。

芝居までは日比谷公園での林野庁系イベントを眺めたり、旧日比谷図書館内のカフェ(非常にCPよい。静か)でまったりする。同行の母が「グーグーだって猫である」を齢70代後半にして購入し熟読していた。

昼はシャンテの「ひつじや」でカレー。シャンテではまれにみるCPのよさ、そして鯵のタンドール焼き激ウマ。

公演は、芝居は木村信司の脚本ということで変な性差別意識の丸出しの歴史冒涜モノを想定したのだが、マドリッドで2週間芸術作品をみまくったおかげか、陰鬱なカトリシズムのひっくり返せない重さをけっこうまともに表現していてある意味安心。レオノールの造型も、第15場の牢獄によじ登るところで「男の方はいつもそうです」とかいう台詞にひやひやするが、一応ジブリ的きまじめ健気な女性にとどまっていて、まあ安定して楽しめる水準(舞羽美海の身のこなしは、かなり評価に値する水準で芝居に安心して楽しめる活力を与えていた)。

他の役者もおおむねよく、カルロスの音月桂もニンにあった役でここ最近の中ではベストでは。さらに父役のフェリペ2世を演じた未涼亜希の厳しさと人間味の往復のうまさ、さらに厳しさの理由をきちんと演技で表現した異端審問長官役の奏乃はるとの演技は、この芝居に説得力を付与したものとしていくら絶賛してもしたりない。

話の落ちは「娼婦ヴェロニカ」みたいではあったが。

ショーも完成度が高いとはいわないが退屈はしない水準、このレベルで週末にぼこぼこ空席があるのは宝塚ファンとしては少々悲しい。近年の宝塚が観客の期待を平然と裏切る運営をしているが、現場は一生懸命なのはわかる公演であった。

●5/18(金)
所用でビッグサイトにいったがけいおん!クッキーやらネット用語クッキーやらを売っていた。普通にスカイツリーのクッキーを買う。

●5/20(日)
やむをえない事情で試験を受ける。明大前で昼は「マンモスカレー」、思ったよりハンドメイド感あり美味。

●5/26(土)
中野駅前の立ち食いそばでアジ天そば。目黒の駅前と同系。
サンプラザで河原宏先生の追悼パーティー、受付などをこなす。トイレの便器に入っていた手帳を拾うが持ち主不明。
2次会で原発報道などについての話を拝聴してから、3次会は「さいや」(3338-4717)というところでアイドルトーク。先生不肖の弟子ですみません。

●5/27(日)
チャランゴの集いを見る。打ち上げで島根の方と知り合いになる。柔軟な感性の方がいるそうなのでいつか演奏を計画中。

●6/2(土)
昼は「吉光寿司」で寿司。ネギトロがうまい(普段は食べない)。

●6/3(日)
カンタティ教室発表会を観る。たぶん関係しないアンデス音楽関係者にとって多くの人にとって新味はない、と思うような場所なのかもしれない。
確かに均質性が高いケースも多いし頻出の曲が多いが、たとえばエディ・リマの曲の演奏もあるし、現在もっとも活発な活動を繰り広げているケーナ奏者山下topo洋平氏の教室からも参加者がいる。
なにより発表会の特徴といえばそうだが、プロの伴奏のもとアマチュアのひたむきな努力がなされている場所なので、演奏者としてポンコツな自分の背筋がまっすぐになるような舞台上の姿勢が観られるケースもあるので、こんど皆さんいかがでしょう。

そうはいっても途中で休憩をしたくなるケースもあるので、大混雑の新大久保内で比較的ましな「風月堂」で休憩。

終了後打ち上げに参加。

●6/7(木)
BAR CUATROへ。manzanillaも置いてある店、船橋とは思えない水準と船橋的な丁重ななかにも緊張させない接客。かなりよいです。
岡山冨士屋のカップ麺をサンクスで。浅月と並んで醤油煮込み系のラーメン(岡山市奉還町)。いたときは嫌いだったが離れてからは懐かしい味、カップ麺はまあまあだが煮込みの風情は出ない。

●6/8(金)
船橋登運とんへ。特上しろもつ、センマイ刺しなど変わらず美味。ただここは飲ませて儲ける店らしく、一定の頻度で行くが食べまくるだけの私はあまり丁重にはもてなされない。

…現在はケーブルテレビを眺めながら雑務。KBSの「不朽の名曲2」という番組を見て、パティ・キムの曲でDR.STRANGE LOVE風のアレンジをしているLynという女性歌手の編曲にびびったりする。評判ほどではないが、かなり歌がうまい、歌い上げの瞬間に賭けているタイプの歌手がいるのは韓国芸能界の事実。

この番組は、出番をくじで決めて大歌手のレパートリーを若手が歌い、観客の投票で勝ち残り式に競い合うものだが、これアンデス音楽関係でやりませんか。
たとえばチャランゴの集いなんかをこんな方式にしたりするのはどうでしょう。「センテージャス・ナイト」とかにして。

コスキン・エン・ハポンの審査会なんかも、こうやると非常に公明正大かもしれません(冗談です)。控え室の微妙な語り合いなんかも流しているのがけっこうえぐくていい感じ。

パティ・キムがゲストで来ていたが、私は美人でないというAliという女性歌手に「歌手は一にも二にも歌唱力なの」と熱烈に言う様子などに誠実さを感じた。

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2012.03.30

次回のオペラ研究会案内

※早稲田大学の総合研究機構プロジェクト研究所の一組織であるオペラ/音楽劇研究所の研究会の案内です。
日程の関係で私は参加できませんが、興味のある方は参加してみてください。
その際「溝口さんのブログで見ました」とかお話しいただくと話が通じるかと思います。

アンデス音楽関係にいたる視座はないのですが、ここまで学際的な研究会(学者でないYOSHIOも参加させていただけている)もそうはないので、少しでも気が向かれたらぜひご参加ください。
その前に西早稲田のメルシーというラーメン店もオススメ申し上げます。

オペラ/音楽劇研究所 オペラ研究会
2012年度第1回研究会

◆日時:2012年4月3日(火) 14:00~18:00

◆会場:早稲田大学 早稲田キャンパス8号館219教室
※キャンパスマップ http://www.waseda.jp/jp/campus/waseda.html

◆無料、予約不要

◆テーマと概要
1. 国際学会(@英国リーズ大学)へ向けての報告と質疑応答:

2012年6月27日から7月1日にかけてリーズ大学で行われる、第18回Performance
Studies international(通称PSi#18), performance: culture: industryに、オペ
ラ研究会から4名がパネルディスカッション形式で発表することになった。このパネ
ルは、当研究会が行って来た学際的なオペラ/音楽劇研究のアプローチを紹介し、20
世紀以後における日本のオペラ受容と創作に関する研究例を提示するものである。次
回研究会ではこの企画に向けての準備状況について報告し、意見交換の場とする。

パネル参加者(50音順):伊藤由紀、白井史人、森佳子、山梨牧子(+企画者として
佐藤英)
※国際学会アドレス:http://www.psi18.org/

2.「各国のオペラ/音楽劇研究の歴史と現状」について各執筆者からの報告と討議

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2012.02.27

オペラ・音楽劇研究会について+宝塚公演評120226(花組)

●こんばんは。私は往時宝塚評論本の編集同人および執筆などしていたのですが、そのころお世話になった方のご紹介のおかげでこのような研究会に参加するようになりました。
一応仮のポジションとして「ボランティア研究者」として所属しています。

早稲田大学 オペラ・音楽劇研究所

…自分がやっているのは現状ときたま例会に参加することやイベント手伝いなどしかしていませんが、どこかで自分がやっている宝塚関係の知見と音楽シーンの知見を組み合わせながら、なにかまとめられればと祈念しています。編集や校正などでのお手伝いもできればと思っています。

世界各地の音楽劇に関する研究も志向されているそうなので、どなたか南米の音楽劇情勢に詳しい方、発表などされてみませんか?
(一応学問的アプローチという条件はつきますので、発表や質疑応答などは学会スタイルになると思います。もし気が向かれる方は私も準備や確認などでお手伝いさせていただきます)

2/25(土)に今年度最後の例会が行われ、オペラ歌手・米谷毅彦氏の活動歴やそこで得られた知見、さらに歌を拝聴する機会を得ました。

米谷氏は法学部ご出身後芸大の院に入られ、30歳過ぎて欧州で武者修行をされイタリア・ドイツのみならずイタリア語のオペラを原語で上演するようになった、激動期のルーマニアで第1バリトンを務められるなどの魅力的な経歴を有され、現在でも新国立劇場などで活躍されています。そのかたわら、岩手でオペラ文化を育成すべく、活動を展開されています。

時間のやりくりがつかず途中からしか伺えなかったのですが、実地の演奏家として、西洋文化、教会音楽とのかかわりであった衝撃や、「宗教が違ったとしても人類の根底に流れているはずの宗教心に基づいて表現をするようにしている」などの貴重なお話を拝聴できました。文化旅行の監修などもされているのですが、自分の行ったレストランなども案内しながら文化を体感するというテーマで、文化と土地の関係を重視されていることに特に感銘を受けました。

訳詩での公演は字幕使用よりはマシだが韻律おいう点で難しいとの話から、日本のポップスの話も出て、韻律がめちゃくちゃなケースが多い中「津軽海峡・冬景色」はほぼ完璧な韻律であるとのご見解も興味深かったです。

終了後の懇親会でも、さまざまな研究・活動フィールドを有されている方々と貴重な話をさせていただくことができました。

●2/26、「雪はよごれていた」に記された事件と同日という状況ですが、平和裏に宝塚花組公演を日比谷にて観劇しました。以下簡単な感想など。

 芝居「復活」はけっこう古風な舞台づくり、くどい箇所やかったるい箇所もあるが、その要素のおかげで宝塚がやりがちな「宗教的自己犠牲に基づく主人公の行動を恋愛話のみに落とし込む」雰囲気ばかりに支配されなかった点もあるのでなんともいえず。革命活動家シモンソンのところをもっとダークな要素を入れてやれば、もっと主人公ネフリュードフの「宗教的自己犠牲」の特異な雰囲気の根拠が出たような気もするが、それは演出家が指示すべきであって愛音羽麗に要求するのは酷であろう(ちょっと屈折がなさすぎたのは事実だが)。一方革命家の女性パーブロアの花野じゅりあは革命家の女性の屈折と切れ味のテイストをきちっと出していて(ラストのシモンソンへの感情は不明だが)貢献度大。花野はショーでも第4景第10場の「マーメイド」のロケットシーンにて過激なまでの大人の色気でマーメイドSをやっていて今回大活躍。注目してきた自分としては嬉しい。

主役の蘭寿とむは忍耐役でも華やかさを失わずOK、悪友シェンボック役の壮一帆はだいぶ華やかさと持ち味を上乗せしてきた感じ、ファナーニン弁護士の華形ひかるは人情の潜ませ方の抑制とその見せ方がさすがの演技力。

それに加えてお伝えしたいのは、今回は娘役・女役が大活躍で、先ほど述べた花野のほかにもカチューシャ役の蘭乃はなのグレ場面の切れ(ただ正気に返るところとグレの間を演じる引き出しがもう1つあれば完璧なのだが)、アニエス・月野姫花のちょっとかすれ系の声の持ち味を最大限生かした自由な精神のべたつかない表現の巧みさ、ミッシィ・実咲凛音の清新さ(夏美ようと桜一花が固めているところではあったが。ちなみに桜一花は出番激少なし。ここ最近やりすぎ、との評価か)、主人公の姉のナターシャ・初姫さあやの「結婚は愛に基づいてするもので自己犠牲に基づいてするものではありません」といって平手打ちをする場面のコク、イワノーヴァナ伯母・京三紗の包容力の中にひそませた色気など、女性の役が数・ウエートとも多く、娘役マニアとして十分見ごたえがあった。

ショー「カノン」は、音楽的にはカノン風味は薄いものの、第4景までの演出のキレ味はさすが三木章雄のベテランの技(しかも彼の持ち味の押し切る感じも残っている)、いつも2回繰り返しそうなところを1回で次に行くなど時間つぶしのないよいショーだが、第5景はちょっと息切れ感。

しかし第3景での蘭寿・蘭乃コンビを筆頭とするアクロバチックな振りも含むダンスの切れ味は、ここ最近ではかなりの収穫。蘭乃のキレとスキル(スカートがはだけない)に特にびびる。また蘭寿加入後、全体に花組ダンスはそれなりに締まってきている。あとはこの組は歌が課題。

全般に爆発力はないが、かなり満足度の高い舞台(ただし観客が集中力が切れる時間帯があるのはやむなし)と目される。

…終了後は船橋「東魁楼 船橋駅前店」にて揚げやきそばを。かなりボリュームはあるがしつこくはない。

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